カメキチの目

2006年7月10日が運命の分かれ道、障害者に、同時に胃ガンで胃全摘出、なおかつしぶとく生きています

2016.7.15 沖縄

 

 

                                                  カメキチの目

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 7月〇日

 考えた。

 

 先に沖縄で、若い女性の殺人事件へのやり切れぬ怒りと痛切な哀悼を込めた米軍基地撤去を求めての大抗議集会があった。

 登壇した人びとは、これまで何度も繰り返された言葉をあきることなく繰り返した。

「基地撤去!」

「基地があり、アメリカ軍がいるから、いつまでたってもこういう悲劇が繰り返される…」

思えば、私がベトナム反戦を叫んでいた当時は沖縄はまだ日本に返還されておらず、施政権はアメリカにありました。沖縄は「琉球」であり「沖縄県」ではなかった。

(詳しいことはここでは略します)

その沖縄の米軍基地からベトナムに、B-52という戦略爆撃機が飛び立っており、戦争反対とともに沖縄返還も叫んでいました。

1972年に沖縄は日本に返されましたが、あれから44年…。

こっちは歳を取り、ジイサンになりましたが、米軍基地は不変。

沖縄女性の強姦・レイプ、殺人。米軍機の住宅地への墜落は

後をたちません。

 

 こんどの大抗議集会で、まだ少女らしい幼さの残る玉城愛さんが涙ながらに言った言葉

「…本土にお住まいの皆さん、加害者はあなたたちです。しっかり沖縄に向き合ってください」

 がグサリ!!!

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「すみません…」

「力およばず、いつまでも…ゴメンなさい」

 

 しばらくして悪い夢をみた‐

 日本国は独立国ではなかったのか?

 独立国の中に外国の軍隊があるとはそもそもどういうことだろう?

 日本「国」というのはマボロシ、幻想だったか。

 アメリカ合衆国の新たな一州だったか。

 膝をたたいた。それなら納得!

 これまでの日米関係。たいていのことが、説明できる。

 沖縄の核兵器疑惑も。

与党が圧勝し、彼らは本気で憲法を変えそうです。

彼らは「押しつけ憲法」とよく言いますが、私は誰が言おうと、押しつけようと、いいものはイイと思うのです。

彼らが「押しつけ」にこだわって、今よりすばらしい憲法を編み出すならば賛成ですが、現憲法の理念を越える理念ってあるんですかね?

いずれにしても、25条があっても「健康で文化的な」最低の生活ができない人がいるし、9条があっても自衛隊はあるし、(他にもいっぱいありますが)「解釈の違い」が立場の違いによって生じないように、この前の選挙のように人権のだいじなひとつ、参政権を捨てないで、あきらめないで、憲法を変える論議が始まれば、大いに議論しましょう!

で、その中で、12条の「この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によって、これを保持しなければならない」練習をし、そのセセンスを身につけましょう! 

(でも、「この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民は忘れなければならない」とでも変えられたらどうしよう?気がついたらそうだった、と後悔せぬよう「不断の努力」が求められているのですね) 

「納得」といえば、これも納得した。

 ぜったい、納得したくないけれど、そう思わざるを得ない。

 若い方はご存じないと思うけれど、ベトナム戦争時、「ソンミ大虐殺事件」というのがあった。

それはそれは反吐が出そうな、あまりにむごい戦場のできごと。

世界的に衝撃が走りました。これがきっかけになったかどうかは知りませんが、アメリカ西部劇でのインディアン(今は「ネイティブアメリカン」と呼ばれる人たち)の描き方が悪者でなくなりました。

よろしかったら、ネット検索してみてください。

 いまも、先ごろアメリカでは、白人警官の黒人射殺事件があり、その報復かでこんどは複数の白人警官が殺され、その黒人犯人は驚きました!こともあろうになんとロボットにより「確実に」殺された。 

 私は、沖縄の女性殺害こんどの犯人は白人ではなかったですが、ソンミも、黒人射殺事件も、根はみんな同じだと思う。

 ごくごく…一部ではあっても、白色人種には黒や黄色への根強い差別意識、優越感みたいなものがあるのではないだろうか。

もちろん、不幸にも、ごくごくごく…一部の人たちは幼いときから肌の色と違う人と遊んではいけませんよ、と言われて育ったのでしょう。

 

 そして、というかその上に、「沖縄」(基地)や「ソンミ」(戦場)の加害者は兵士、海兵隊アメリカ西部劇では騎兵隊や保安官。アメリカ本土での黒人射殺事件も警察官。

 兵隊は訓練・演習であろうとも緊張を強いられ、「本番」では殺したくなくとも殺さねば自分が殺される。

ともかく、彼らの軍事(警察)教育の中身が想像されます。

なにも幼いときから差別意識を植えつけられなくても、「教育」「啓蒙」によって、成人してからも人間(誰でも。もちろん私も)はコロッと変わるんですね。オウムとかISをあげるまでもなく。

 

 私は、こんどの選挙で、ますます「…加害者はあなたたちです」と沖縄県の人々に糾弾されそうな気がする。

 私はカメなので甲羅に隠れて身をひそめられるが、自分だけ隠れても後ろめたい…。

 

                   ちりとてちん

 

 

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