♭ おたずねくださり、ありがとうございます ♯
(人目の方)
寒中お見舞い申し上げます。
わが家では、おととしから旧暦をとり入れた。「とり入れた」とたいそうな言い方をしたけれど、台所の壁に歳時記カレンダーをはり、毎朝ながめ、その日を意識するだけのことである。
いちばんお気に入りは、その日の「月の満ち欠け図」。
よく言っていることだけど、歳をとり、「世界」の目のつけどころが変わった(正確にいえば現在進行形で変わりつつある)。世界文化遺産に登録されて「和食」が騒がれているが、その奥深さも味わえるようになった気がしている。(泊まった宿の若女将にチョイほほえまれただけで感ずるようでは)まだまだでも、「おもてなし」もわかるようになった。
これぞ「老いることの醍醐味」(それは半分ホントの話。あと半分は、これまでできていたことができなくなる、というリアルな喪失感)。
ところで、お月さま。
- 平安の王朝時代。「月見」は貴族の特権だったのか。勝手にそう思った。「お気軽でいいもんだ」。若いときはそうとしか思わなかった。
- きょねんのテレビ。庭園の池に映った月が東山からのぼり西にしずむまで、その軌跡まで考えて『桂離宮』は造られた、という番組をみた。すなおに感心した。「『美』の追求をそこまでする。たいしたもんでごじゃるのー」
正月、カルタと(ほとんど「ぼうずめくり」だったが)百人一首を楽しんだ。百人一首には「月見」がよく出てくる。札を手にし、いにしえの万葉人が月をめでている姿を想った。月は、古代・中世の民であろうが貴族あろうが、等しく照らし、人々は等しく浴びただろう。
それでいいではないか(平民・貴族、はたまた武士・百姓・商人と、こだわるオマエは小さい!)。
きょうは一月二九日。旧暦一二月二九日。水曜日。庚子(キノエネ)。月齢27.7
(ちなみにあさって三一日は朔《サク》といい、新月でまっ暗。 『気をつけよう 甘い言葉と暗い道』)
♪「ドは ドーナツのド…」のド。いや「ど」でし
た。「お酒の『ど』」。すごい名前でしょう。
正月の祝い酒として、名前に惹かれ、注文しました
(ネットで)。すごいのは名前だけではありません。
なんと、ビンの首の根もとに「噴出注意」。