♭ おたずねくださり、ありがとうございます ♯
(人目の方)
この頃「ヒューマンエラー」という言葉がよく頭をかすめ、口に出る。
何が「ヒューマンエラー」か?
そもそも、どこで仕入れた言葉だろう?
どうせ私のことだから、サスペンスあたりで刑事がしゃべるのを聞き、なるほど!ときたに違いない。
自分のおかした失敗を、涼しい顔して「まっ、ヒューマンエラーというものだわな」とやり過ごす。なかなか便利な言葉でもある。ヒューマンエラーの見本みたいな私は多用しそうで心配だ。
気になる言葉なのでちょっと考えた。
- それはふつう人間のおかしやすいミスについていうのだろう。とすれば、ヒューマンエラーはそんじょそこらにあふれている。
完全無欠を人間に求めるわけにはいかないから、あえて「ヒューマンエラー」など
と言わんでもいいのじゃないか。
それは、人間にとって本質的な性質・「属性」みたいなものだ。
- だが、ヒューマンエラーは「災難」という形をとり、突然、まじめな顔してやってくることがある。マレーシア航空機へのミサイル誤射。
そういうときは、「ヒューマンエラー」でした、ゴメンなさい、ですますわけには
いかない。なぜこんな理不尽な、悲しいことが起きたか?
原因は…。あげればきりがないほど出てくるに違いない。しかし、そんな議論はこ
こではどうだっていいのである。
「ヒューマンエラー」は避けられない。
根本は、ミサイルがなければいいのである。
ミサイルという殺人武器がなければいい。簡単なことだ。小学生でもわかる理屈。
福島の原発事故のときに、あそこで繰り広げられた凄惨な、追い詰められた状況の
中で、どこまでが「ヒューマンエラー」でどこまでが「ヒューマンエラー」でな
かったのか。
ミサイル・銃・銃弾・爆弾・地雷…。はたまた戦車・戦艦・戦闘機…。軍需産業をヒューマンエラーとは呼ばない。彼らには
戦争、内戦おおいに結構!
人が死んでもらわにゃ困るのだ。
「死の商人」とはよくいった!
武器輸出原則というものがあるらしいが、日本はいまのA政権が財界の要請で大幅に武器禁輸をゆるめた。
- 先月8年目を迎えた私の障害だって、自分の不注意・ヒューマンエラーの結果である。
あのとき細心の注意ぶかさが私にあったなら、ヘルメットをかぶり、大げさか
もしれないが命綱をつけ、水分をたっぷり摂っただろう。
しかし、そもそもあの日の天気が雨だったらせん定作業なんてしなかった。
人生は、「失敗」・「ミス」の側に立ってみれば、ヒューマンエラーの連続といえるかもしれないが、ヒューマンエラーが人生をつまらなくするのでは決してない。
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