カメキチの目
障害者になって、愛車は手ばなした。しばらくたって、運転免許証も。
二つの時間差は、それでも「時間がたてば運転だいじょうぶ!」と必死にしがみついていたから。
視界がブレても、実像と虚像がとっさに判断できなくても、「運転だいじょうぶ」と思っていた。
退院してから「こんどは軽にしよう」。本気でネットを調べたことがある。
「中古。30万か…。電車やバスに乗ったとして、死ぬまでにモトを取れるか…」。がめつく計算もした。
でも、事故おこしたらモトもコもない。
その頃、絶対安全と思えるイナカ道を弟の車で、彼が横に乗り走ってみた。ゆるいカーブだったが、「おーぅ、アニキ。危ない!膨らみすぎ」わずか10mほどだったが、弟は冷や汗たらしていた。
けっきょくあきらめ、次の更新のとき返上した。
(前置きが長くなりました)
いろいろなところへ行ってみたい。
旅の計画づくりにはインターネットを調べる。
すると、さいきん「青春18キップ」が使いにくくなったことがわかった。北陸新幹線が開通したのはいいけれど、新幹線でないとスムーズにつながらない。あれほど、東日本大震災では「絆」が叫ばれたのに…(関係ないか)
サイ(妻は突然のこと、「ツレ」はやめてね、と言った。エラい人にならって「グサイ(愚妻)」とか「トンサイ(豚妻)」と言おうかと言ったら「サイ」でいいと言ったのでそうします。角(ツノ)を想像しますがお許しを)はブツブツ言い、相づちを求めてきた。
よくわかる。そもそも、現JRは旧国鉄時代、全国をいちおう網羅していた。が、合理化ということで、儲けの少ない線路は廃止され、国鉄は民営化され、分断された。
現在「第三セクター」として走っている鉄道は車体にマンガを描いたり、いろいろ工夫されて楽しいが、その前身のほとんどは旧国鉄の何とか線で、稼ぎの悪い線路である。
国は「地方創生」と言っている。大臣まで置いた。
国はカネを配り、もらった地方は商品プレミアム券を発売したり…。
しかし、「ふるさと納税」や商品プレミアム券が地方創生につながると本気で考えているのだろうか。
地方は観光客よび寄せにやる気があるのだろうか。
…と意見してみようか、とサイに言ったら
「誰も考えているよ」といなされた。
後日あるところに行ったとき、バスの一日フリー乗車券を買った。
タダでなんども乗り降りできるのはいいのだが、そこはあまりに便数が
少なかった。
乗車したバスの運転手さん。ご自分のせいのように乗客の私たちに謝られた。
運転手さんが言われた。
「『観光協会』などにドンドン意見してください!バスの便数、増やすよう要
望してください」
91 クワガタ虫
先のはザツな折り方でした。
ツレがきちんと追ってくれました。きちんと折れば、こうです。
すばらしいでしょう。なんだってそうですが、ていねいにやらなければならないのですね。