カメキチの目

2006年7月10日が運命の分かれ道、障害者に、同時に胃ガンで胃全摘出、なおかつしぶとく生きています

2016.7.8 気をつけねばならぬ“笑い”もある 

 

 

                                                  カメキチの目

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 あさっては、公的には参議院議員選挙であるが、私的には木から落ちて身体障害者となって10年の記念日だ。

 動作がノロノロの自分には「カメ」が似あっていると思い「カメは万年」にあやかってのことじゃありません、ブログで「カメ」を名乗ったが、あとから思えば、カタツムリでもナメクジでもよかった。

 

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 ともかく、ノロノロ

 這いつくばったところからみたらどうなのか?

 ということで、ブログ名を「カメキチの目」にした。

 

 ノロノロ・這いつくばるというのは、なにも泥くさい・非合理的・アナログ…など自分らしく、ということではない。自分とはかけ離れていても、さわやか・合理的・デジタル…も大好きでもある。

時計はやはりカチカチ…針があるほうがいいけれど。

 ただ、“原点”とか“初心”、“本質”に立ち返り、自分で考えることを忘れてはならないと思っている。

とは言っても、ときどき大いに反省することがあります。

だいたい、「自分で考える」とは(私は)安易にいっていますが、そもそも「自分」オリジナルなモノなんてこの「身体」くらいなモノです。

思考・思いなどは、ほとんどが成長するなかで培われたものだと思われます。つまり、他から影響を受けた、感化されたということ。

そのことを、きちんと意識しておかなければならないと思います。

 

 先月の初めころ、朝日新聞のコラム『天声人語』に“笑い”のことが書かれていて、気になっていた。

・コラムは、ドイツ(現代の)に現れたアドルフ・ヒトラーが差別的な発言を繰り返すのを見て、周囲が大笑いをするというところから始まる。

 じつは、周りの人々は、この「ヒトラー」のそっくりぶりを笑っていたわけだ。演じていたのはむこうのお笑い芸人だ。

 当の芸人は笑いをとり、それで人気を博し、周囲の人々は笑いをもらう。

なんか、はやりの“ウィン・ウィン”みたいですね。

・コラムは続けて言う。

「こういう現象が不気味なのは聴衆が笑いながらも彼の弁舌にひきこまれていくこと」

「それはアンタが極端すぎる」と非難されそうですが、私は、かつてのK首相や、今はなりを潜めているようですが、O・I会のH元代表を連想せざるを得ません。もちろん、あの人たちは“お笑い芸人”ではないですが。

・コラムは続ける。

 アメリカのトランプ現象も似たところがあると。

 それから、日本に目を向ければ、ヘイトスピーチ

今は対策法ができ、それに基づいた条例なども自治体によってはできつつあるようですが、在日コリアンの人々への聞くに堪えない差別発言。

トランプ候補の「メキシコ人は薬と犯罪を持ち込む」。

きのう、いつものTBSテレビニュースで、バングラデシュの卑劣極まりないテロ事件を報道していました。そこでは、事件の背後を探ろうと、現地の多くの人々がどういう暮らしをしているのか?と(ニュースの中身によっては事実だけの報道でもいいのですが、テロのようなさまざまな要素が複雑に絡んだ事件では、私たちにはあまりに知らないことが多すぎて、わかりません)キャスターたちが、貧困な庶民の生活実態を伝えていました。

住んでいるところの目の前を鉄道が走っているのです(ホントにそうなんです。日本の鉄道も「目の前」を通りますが、たいていは駅がありホームから安全な距離をおいて、線路を見わたす)。線路が何本もあり、その線路に沿ってスラム街があり、そこにあふれるようないっぱいの人々が…。子どももいっぱい。もちろん、学校にも行っていない。

その悲惨をここでつぶさに描く力は私にはありません。

が、マイク片手に伝えることに必死なキャスター(およびカメラマンなどのスタッフ)が猛スピードで駆け抜けてゆく列車にはねられないように心配し、もっと下がれとジェスチャーする周りのオジサンたちの姿が印象的だったことだけつけ加えさせていただきます。

 

・そのコラムは最後に、先日の川崎市ヘイトスピーチ(多くの市民の良識により実現されなかった)の、デモに反対する人の言葉でしめられていた。

「差別を娯楽にするんじゃないぞ」

 

                   ちりとてちん 

 

 

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 「動き」のあるポートレート

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