カメキチの目
きょうは禅語です。
拈 華 微 笑
ねんげ みしょう
「拈」は「つまむ」。つまり、花をつまんでほほえむということ。
観音さまが「モナリザの微笑み」をたたえ、一輪の花をつまんでおられるよう。
「心」とは人の内面そのものだろうから、いつも喜び、怒り、悲しみ…などのようにハッキリとしたものばかりではない。
混沌とした、ボヤーっとした、あいまいな、いろんな感情が混じりあった複雑な状態のときが多いと思う。
そんなときは、
ムリにはっきりとさせない。文字や言葉など形あるものとして具体的にまとめようとしない。
のがいいと思う。
ムリに括ろうとすると、必ずこぼれ落ちるものが出る。
言葉で言い表しがたいときは、
たったひとつ。顔の表情だけでよい。
ここにブログの最大の「欠点」、「限界」を感じる。
直接対面できず、ビミョウな思い、感情をお伝えできないとき。
(なんて、自分の言葉、文章の力不足を棚に上げて)
しかし、真実の自分の姿をあかされぬうちが花…。
それになにより、みなさんそれぞれを勝手に想像させていただくことの楽しみ。
仏教のお布施のひとつに「顔施」というのがある。
「拈華微笑」は、いい顔してほかの人の気持ちをよくするお布施とは違うけれど、「顔施」に似ている。
相手があろうとなかろうと、つまむ花があろうとなかろうと、モナリザみたいな、観音さまみたいな、ちょっと機嫌のいい顔をしていたい。
下の石仏(羅漢さん)の顔。マネしたい。
と、心おだやかに世をながめ、生きたい…
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