カメキチの目

2006年7月10日が運命の分かれ道、障害者に、同時に胃ガンで胃全摘出、なおかつしぶとく生きています

2022-01-01から1年間の記事一覧

2022.8.12 信心

あんなのも「宗教」のうちに含まれるのかと首をかしげてしまう「統一教会」。 また禅僧の南さんの本を読み、「信心」という、宗教ではあまりにあたり前、 前提のように扱われていることについて考えさせられた。 これは対談本で、相手は作家の高村薫さん。 …

2022.8.9 またブログのこと

きょう9日は、77年前、戦争でアメリカに長崎に原爆が投下された日。 広島も長崎も、そのときはアメリカしか原爆をもっていなかったら使えなかったけれど、いまは違う。 ずっと昔、そのときどきの原爆使用の可能性、平和の危機度(人類の「持続可能性」の特大…

2022.8.5 『あずかりやさん』

前に『あずかりやさん』(大山淳子)という小説を読んだことがあるけれど、 同じ書名で新しい作品集が出たので読んだ。 (一つひとつの小話が、本全体の主人公「あずかりやさん」につながる) ほんわり心が温かくなってくる物語なのでまた読んだ。 (隠居老…

2022.8.2 『生かさず殺さず』

『生かさず殺さず』 久坂部羊・著 という医療小説を読んだ。 たまたま見つけた本だったが、読んでほんとうによかった。 長く生きることはいいことだと思う。自分も長生きしたい。 が、個人によりいろいろな現れ方があるらしいが、痴呆症になる可能性もある。…

2022.7.29 スマホ

(この前、芹沢俊介・著『家族という意志―よるべなき時代を生きる』からの引用をしましたが) 本の一節に、携帯電話の汎用が人々の「自己本位主義的志向と個人化」をうながし 「家族を壊す」という意味のことが述べられており、ふかく考えさせられました。 …

2022.7.26 かたつむりの佇まい

もうすぐ8月だけど今年はいまのところ、夏特有の大雨による多くの人にあたえる 酷い自然災害は聞かない。 そのことがすごくありがたく思われる。 (といってもこれは日本。45°を超える熱波で森の火災が発生、たくさんの人が死亡というスペイン。 ニュースで…

2022.7.22 『ポストコロナ期を生きるきみたちへ』-後-

今日で終わり。 三人の方です。 雨宮処凛 ―「助け合い」が大切にされる社会― 「出会ってしまったらしかたない」 このひと言が、つよく胸に響いた。 (この人は社会的に弱い立場におかれた人々を援ける活動をされている) コロナ禍がなくても、もともと不安定…

2022.7.19 「国葬」に絶対反対

(きょうは『ポストコロナ期…』の「後」を書く予定でしたが、「国葬」というニュースを知って 啞然としたので、そっちにします) 一国民の私は絶対に反対です。 ーーーーーーーーーー 安倍元総理が銃弾に倒れるという事件のとき、 『刑事弁護人』 薬丸岳・著…

2022.7.15 『ポストコロナ期を生きるきみたちへ』-前-

コロナは感染が急激にふえてきて「第7波」に入ったようだ。 ニュースで東京や大阪では1万人をこえたと報じられても、以前のような緊迫感は 感じられない。 (その正体がよくわからず、感染力におびえていたころとは違う。 不明なことはたくさんあっても、い…

2022.7.12 お化け、怪獣、ゾンビより恐ろしい

参議院選挙が終わった。 直前には安倍元総理が撃たれ死ぬという衝撃もあってか(なかってか)、 マスコミが「自民圧勝」(私のパソコンの「ワード」では「じみん」と入力しただけで 「自民圧勝」に変換された)と報じる結果となった。 選挙権をえて50年に…

2022.7.8 ちゃんと老人になれて

ウチに鏡は洗面所と風呂場にしかない。 顔や手を洗うときチラリ、浴室では髭もそるので注視する。 目がわるいので鏡にうつった姿はぼやけているけれど、自分だとわかる。 が、ときには一瞬、お化けが…と勘ちがいすることも。 (長年つき合ってきたわがフェー…

2022.7.5 『禅僧が教える 心がラクになる生き方』

『禅僧が教える 心がラクになる生き方』 南 直哉・著 という本を読んだ。 とてもやさしいわかりやすい内容で、自信をもって薦められる本です。 (近ごろでは前に書いた『人間が生きるってこういうことかしら』以来のことでした) あまり多くはないので、初め…

2022.7.1 「分人」という人の見かた

老いれば自分が何者か、どれほどの者かがだいたい見えてくる。 意外な自分を「発見」して驚いた、という若いころのような胸の高鳴り、 ちっともない。 意外な自分を感じることは滅多に(というよりほとんど)ない。 ーーーーー いつだったか平野啓一郎さんと…

2022.6.28 人間は考える葦?

5.3に「在るものを愛すること」という記事を書いた。 前田英樹さんが書かれた本の感想で、道徳や倫理というものについてのもの。 その本で初めて考えたこともあり、またこの人の本を読んでみたくなった。 見つけたのは 『独学の精神』 という。 この中の一つ…

2022.6.24 『人間が生きているってこういうことかしら?』

写真(バラ)記事のとき、生きものの命をたいせつにする「生命誌」という研究、 啓発の活動をされている中村桂子さんと、死にゆく人の看取りをされる訪問医の 内藤いづみさんとのステキな対談本、 『人間が生きているってこういうことかしら?』 のことを書…

2022.6.21 皮 膚

「足の裏など自分の身体を、他人からくすぐられたらこそばくてたまらないのに 自分でやったらマシなのはどうしてか?」 ありふれた不思議なことは身近にいっぱいだ。 (ただ、子どものころ感じた「不思議」の多くは、忘れている。 不思議なことを忘れず、探…

2022.6.17 「中流」のごまかし-後-

きょうは③について。 ーーーーーーーーーー 【引用】 「③〈階級格差をどう縮小するか?〉 まず近代産業の基幹産業、たとえば製鉄、自動車や電子部品の製造などを、個人企業が担うことは 不可能である。旧中間階級が手がけることができ、大企業と対等に競争で…

2022.6.14 「中流」のごまかし-前-

はじめは①と②です。 ①〈まえがき〉 新型コロナ禍の直撃を受けたのは、まず非正規労働者、そして自営業者や個人事業主だった。 ここに新型コロナ感染症の「階級性」があらわれている。 … 一般に現代社会には、資本家階級と労働者階級という二大階級のほかに、…

2022.6.10 「中流」かぁ…

日本銀行のトップ、黒田総裁が、これぐらいだったら庶民は値上げしても たいして痛みを感じずガマンするだろうというような発言をし、 大きなヒンシュクを買っている。 あまりに明快でわかりやすいことを発言したことに、本人は後悔しているだろうが わかり…

2022.6.7 バラ

やっぱり、バラは美しかった。 (歩いていけるに市立の庭園があり、毎年、この季節にはバラなどが咲きほこるので観にいく。 記事にするつもりはなかったけど、そのとき写したものをパソコンに取りこみ見たら「おー、いい!」 おめでたい私は自己満足した。で…

2022.5.24 「想像を絶する未来」を想像する

愛読ブログの爽風上々さんの記事(5.8)を読み、深いため息をついた。 sohujojo.hatenablog.com このブログを読んで、しばらくたってから思った。 「スパン」という言葉があるけれど、現在のイヤなことなどを耐え忍ぶための 「工夫」「手段」としてでもいい…

2022.5.20 遊び、スポーツ

最後の③は「遊び」、「スポーツ」。 この本では、それらの原型も狩猟採集時代に遡れるという。 いま私たちが「遊び」、「スポーツ」といっているものの起源も狩猟採集生活に あるとのこと。 ニュースで「eスポーツ」というコンピュータゲームを知って (「グ…

2022.5.17 バイオフィリア

② バイオフィリア (ネットによると「バイオフィリアとは、「バイオ = 生命・生き物」と「フィリア = 愛好・趣味」を 組み合わせた造語…生物・あるいは生命のシステムに対する愛情) 日本語で簡単にいえば、「生きもの好き」ということ。 多かれ少なかれ、…

2022.5.13 ホモ・モビリタス

生きるということは「今・ここ」にいる自分を生きること。 なので、「今・ここ」をたいせつに生きなければならないのだ。 と、エラそうなことは言えるのは気もちが落ちついているときだけのこと。 ケンカで感情がたかぶっているとか心配事があるときなど、情…

2022.5.10 『歴史と人生』

お名前を知って以来、ずっと気になっていた方(いまは故人)がおられ 最近、その方の本を読んだ。 半藤一利さん。 『歴史と人生』という新書。 2018年出版なのでそれほど古くはなかった。 折々の重要な(結局は個人の人生に影を落とすけれど直接は目に見えに…

2022.5.6 スズメ…

今月10日からの1週間は愛鳥週間(バードウィーク)。 それに合わせたわけではないが野鳥(といっても身近な三つの鳥)、スズメ、ハト、 カラスについて書かれている本を、おもしろくて2冊も続けて読んだ。 『身近な鳥の生活図鑑』 三上 修・著 『スズメの少…

2022.5.3 在るものを愛すること

ただある(いる)こと、ただ存在する(している)ことの不思議や神秘を 感ずることは誰にもあるだろう。 私にもある。 静物画。 テーブルの器に盛られたリンゴを描いた静物画というのは、その絵のまん中は リンゴなので主役はリンゴかもしれないが、今ここに…

2022.4.29 〈人様〉という考え方は重要である

「歩いていたら道に何か落ちていた。何だろう? 財布のようだ。拾いあげたまでは自然な動作だったが、 次には反射的にあたりを見まわし、誰もいないのを確認し、財布の中を見た」 ネコババするか?警察に届けでるか? それとも、中の額によって決めるか? 拾…

2022.4.26 してはいけないことがある

昔に読んだ河合隼雄さんの本に、「なぜ援助交際はいけないか?」といえば それは理屈の問題ではないと、穏やかなこの方には珍しいくらいの厳しい言葉で 述べられていた。 殺人を犯した少年が、「どうして人を殺してはいけないの?」と言ったという。 (プー…

2022.4.22 新聞離れ

きょうは残り二つのことです。 (②と③) 初めに引用を。 ---------- 【引用】「②〈活字離れ〉 新聞には、巷の殺傷沙汰と国家間の争いや国会審議といった情報を、一望俯瞰できるという長所がある。 本や新聞を読まない時代の知は、検索的な知しか涵…

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