♭ おたずねくださり、ありがとうございます ♯
(人目の方)
ぜひとも聞いてくだされ。なんともブザマな話ではありますが…。
(そうでした。私は障害者だったのでした)
せんじつ、84になる母の誕生祝いに、妻が計画をたててくれ、弟の運転で、温泉へ行った。とってもステキないい旅だった。
弟は、兄の私が言うのもなんだがほんとうにいいヤツで、やさしい(子どものとき、遊んでほしがる彼《三つしか違わぬのに》を、「あっちへ行け!」とエラそうに追い返したことを、私はものごころついてからずっと後悔している)。宿の湯では、私に転ばぬよう付き添い、いろいろ気をつかってくれる。
が、バカみたいに風呂好きな兄とちがい常識的である。だから、たまには私一人で風呂にいく。ある、その一人のときだった。
スッテンコロリ!
洗い場で腰かけから立ち上がろうとしたら、みごとにこけた。バランスが乱れ、立ち上がれきれずしりもちをついた。とっさにあたりを見回した。だれからも見られなかった(ホッ!)。
痛さに弱くても、こんなとき痛さは二の次なのだ。
つづいて、旅から帰って4日目のこと。こんどは、少し中腰になり郵便ポスト(風呂ではない)に手をのばしていたとき、バランス乱しまたこけた。ちょうど、横に同じようにポストをのぞいておられたご老人が驚かれ(そりゃ、驚かれるでしょう)、「だいじょうぶですか?」と起こしてくださった(ありがとうございました)。
(「そんなものあったの?」と言われそうだが、私だってプライドがある)それが揺らいだ。こんなのははじめてだ。
それが、1度ならずも2度。しかも5日ばかりのうちに。
ア~ァ… ナンタルチア サンタルチア (ゴメンなさい)
あたり一面、まっ白の田んぼ。
ホントに、「トンネルをぬけたら、…」
雪だった。