♭ おたずねくださり、ありがとうございます ♯
(人目の方)
わからぬものである。この歳で“恐竜”に「めざめ」ようとは。
“きょうりゅう”
私も立派な恐竜少年だったが、大人になるとともに、あまりまじめに相手にする気もなくここまできた。そして気がついたら、こんなジイサンになっていた。
(ぎょっ、ジイサンになってから…。人生はときとしてこんなことがある。おもしろいですな)
であるからして、図書館で恐竜の本を借りた。好奇心は年齢に関係がない。
ゴジラや怪獣とはちがい、恐竜はかって地球に実在した。地球規模であちこちの渓谷や砂漠とかに骨格が発見されている。発見もすごいが、それを組み立て、再現するのもすごい。
すごいけれど、本に書かれていることが細かい話になると、半分は疑っている。自分なりに、「ほんとうは、こうとちがうか?」と想像たくましくする。なんせ、いまから2億3000万年前。ともかく、ずいぶん古い時代の話なのである。どこまで事実か?(じっさい、さわってみるわけにはいかない。そういうところは宗教に似ている気がするね。極楽だって、『ある』と信ずれば『ある』)。
この前、孫たちの子守りをかね恐竜博物館に行くことになった。
彼らのパワーに負け、ヘトヘトになったが、そのおかげのごほうびとしてはあまりに大きいものをもらった。こんどの恐竜との「再会」は、すごく新鮮だった。
むかし、学校で「ネアンデルタール人」やら「クロマニヨン人」「北京原人」などは教わったが、それに「三畳紀」や「ジュラ紀」といった地質も習ったけれど、「トリトプラケプス」「ステゴサウルス」「ティラノザウルス」は学ぶことがなかった。彼らの存在は、まだ仮設の域を出ず、学説として確立されていなかったのか?(いまの「スタッフ細胞」の段階だったのか。でも、もう恐竜たちは認められているのではないか)
恐竜たちのこと、また、当時の地球のことを想像すると、ゾクゾクする。天をかざる無限の星・銀河をみているときと似ている。
「いつまでたったら、(人類は)智慧を出し合い、力を合わせ、仲よく生きていくのだろう?」地球の大々先輩も心配しているんじゃないか。
はるか宇宙のかなたM36星雲ではウルトラマンが、太平洋の大海原の底では放射能をあびて怪獣と化したゴジラが嘆いているにちがいない。
人間なんか、しようもないなぁー。ワシが食っちまうぞー