カメキチの目

2006年7月10日が運命の分かれ道、障害者に、同時に胃ガンで胃全摘出、なおかつしぶとく生きています

カメキチの目(2014.10.9 紅葉の記①-バス編)

  

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 (ブログパーツUL5人目の方)

  

                     

 まい年みごとに色づく楓(カエデ)の木が、ほんのり赤みをおびてきた。

 そういうとび抜けて早いのは“フウ(「楓」)”や“トウカエデ”。

 紅葉(まんじゅうのほうも)だいすき人間はそわそわしてきた。

 

 で、先日、「紅葉狩り」に行ってきた。

 これほど早く紅葉が見られるのは北のほうの高山だ。

 ランキングなんかバカにしているくせに(独断と偏見でひそかに)第一位と決め、「ここを見ずして紅葉を語るな」とまえまえからずっとあこがれ続けていた山である(ちなみにこの山。8年前の秋、計画していた因縁の山である)。

 

【記】

  JR駅前から目的地まで、1日2本、路線バスが出ている(乗るのはあとの便)。停留所に並んでいるのは、山ガールならぬ山オバア・オジイばかりだ。

 

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 しばらくして、バスが来た。いまどき珍しいオンボロバスである。いくらこの辺りが田舎とはいえ、「こんなボロを走らせるなよ」とバス会社の社長に言いたくなる。住民をあなどって…と腹が立ってきた。

 道中は1時間半と長いので、ちゃんと坐りたく、30~40分いじょう並んでいた。前にはそれなりに人はいたが、まさか…

 が、坐れなかったのである。オイオイ!それはないでしょう…。

 ところで。

 驚いたのはここからである。

 高齢の運転手さんは実にやさしい方だった。すわれない乗客に「すみませんなあー」と何度も謝れられ、そばの知り合いの店から段ボール箱をもらい、引き裂き、地べた(バスの床)に敷き、「着くまでは長いです。ここにでも坐ってください」

 

 で、われわれは、床から立ち上がっている、つまりバスの床にしっかり固定されてある、棒(パイプ)を握りしめ、敷かれた段ボールに坐った。こうして、こんりんざいすることはないであろう、貴重な体験をした。

 ベテラン運転手さんはやさしいだけでなく、いやそれもやさしさの一つではあるが、いろいろな情報を伝えてくださった。紅葉は近年になくみごとらしい。期待に胸が高まる。

 ところで、車窓からの景色を運転手さんは、路線バスといえども観光バスのガイドさん並みに案内してくださった。が、床の上からは見えない…

 帰りは絶対座席に坐ろうと、かたく心に誓った。                                     

                                 ②へ続きます

                                                                

                               ちりとてちん

 

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