カメキチの目

2006年7月10日が運命の分かれ道、障害者に、同時に胃ガンで胃全摘出、なおかつしぶとく生きています

2016.4.28 旅③

 

                                                  カメキチの目

              f:id:kame710:20150902114233j:plain

   

 

 

 

 

「旅」をキーワードにネット検索すると、旅行会社のツァー企画が初めのほうに出て、そのうち「言葉バンク」というサイトに「日々にしてを栖(すみか)とす」〈奥の細道〉と出た。

 

「日々」は旅なのだ。「月日」は流れだから、一瞬たりとも似ているが違うのだ。

 その違い、“変化”というものに、敏感でいたい。

 

 旅の③は、“読書”といく。

 考えてみれば、読書も立派な旅である。本という世界へのひとり旅。

 ウチではよく、いまドイツにいるとか、大西洋を渡ったとか言う。もちろん、本でのこと。現実ではない。

 かといって、ウソとは思わない。

 

 先日、たまにはおカネを使おう、日本経済に貢献しなくてはと、買いたくなるような本がないかと本屋さんをウロウロしていたら、あった。「メディアソフト」という出版社の『ホセ・ムヒカの生き方と言葉』(グラビア誌)

という。

 敬愛するブログ読者の方もチラリと触れておられたが、私はホセ・ムヒカさんを初めて知った。

「世界でもっとも貧しい大統領の本当の心に触れる」と表紙にあった。『私は貧乏ではなく、質素なのです』とのご本人の言葉もそこにあった。

 これは買わないわけにはいかない。こうしてホセ・ムヒカワールドへの旅が始まった。

                       f:id:kame710:20160425121024g:plain

                      ともかく、目がやさしいのです。

 

 おりしもちまたでは、「パナマ文書」「タックス・ヘイブン」…なんじゃ、こりゃ?

 またある民放のニュースで、大地震被災地の詳報のあと、国際的なジャーナリスト機関が毎年おこなっている各国の言論・表現の自由度調査で、日本の国別順位が大きく下がっていることが発表された。ちなみに上位はフィンランドノルウェー、オランダ…。日本はアメリカはもちろん、韓国よりも悪かったです。

また、こんなニュースをネットで知りました。

防衛省が開発中のレーダー探知されにくいステルス機能(レーダーに映らない)を持つ先進技術実証機『X-2』の初めての試験飛行が22日に実施されたとのこと。ステルス機能のある戦闘機の開発・製造は米国、ロシア、中国だけが成功しているが、日本も4カ国目を目指し本格参入する」

熊本や大分などの被災地、エクアドルはこんなに苦しんでいるというのに…。

いくら、民の生活を犠牲に北朝鮮核兵器の開発を急いでいるフシがあろうと、中国トップの親戚がパナマで税金逃れをしようが、これが民主主義日本のすることでしょうか。

 

「人生はもらうことではなく、あげること。どんなにひどい状況にいても、他人にあげられる何かが必ずあります」「唯一よい中毒は愛すること。それ以外は忘れてしまいなさい」

被災地の人びとから逆にだいじなものをいただいていますとブログでお書きになっている方…限りなく愛を注いでおられる方…まさに、ホセ・ムヒカさんの言葉を実践されているのですね。

 ほか、珠玉のような言葉がいっぱいある。

 本にはホセ・ムヒカさんのすべてが載っている。ムヒカさんの言葉を噛みしめていたら、ひょんなことをきっかけに、八木重吉という古い詩人を思い出した。

 彼は「美しい人」になりたいと詩でうたう。

 私もそういう人になりたい。

 が、「美しさ」とはあまりにかけ離れているおのれを自覚する。

 

 が、自覚しているだけ、自覚していても消え失せるわけではないけれどしていないよりかマシだと思う。

 世界には、パナマ文書に載っているような方をはじめ、自覚していない人もおいでなのだろう。

 

                   ちりとてちん

 

 

 

 

<