カメキチの目
先日。子どもたち(孫)にせがまれてではなく、こちらが誘った。
彼らがこの提案に乗らなければ出かけるわけにはいかないのだ。
「『ニモ』の続きがあるらしい。テレビとちがい映画館でこんなに大きく(両手いっぱい広げ)みれるよ」
正確には「続き」ではなく、『ファインディング・ニモ』の友だちドリー「南洋はぎ」という種類の魚で、浪士さまはご存じですね。知ってはおられても「南洋」住まい。おなじみでなく残念でした!が主人公なのだ。
先日。共働きの娘夫婦の苦労が実感できるので、また子どもたちを預かった。こんどは親二人が夜勤。
だから、泊まる。彼らは大喜びだが、こっちはくたびれる。
晩は(カネがかかっても)外で食べよう。と決めていた。
が、ちょうど今、いい映画をやっているとツレがネットを調べて言った。もっと、カネはかかるが、かかってもヨロシイ。
これで昼も晩も少しは労力の負担が減る。シメシメ…
心の中でほくそ笑んだ。
ところで映画。すばらしかった!
主人公は生まれつき軽い精神障害があり、認知症のように、さっき言ったことやできごとをちょっと後には忘れてしまう。
もちろん、ストーリーは書きません。
ハンディがあっても、(ドリーは)自分の信念、理想、願いを貫き通す。なんとかする。
だって、ドリーのそういう心、思いは仲間たちみんなに通じるものだ。だから、彼らはドリーをたすける。
みんなで力を合わせるのだ。
これはディズニーの子ども向け映画だからメルヘン物語なのだとけっしてバカにしてはならない。
映画は、それが正しいとか間違っているという問題ではなく、人間としていえ、サカナとしてこうしたい、ああありたいという願い、希望は、捨ててはならないことを教えてくれた。
それをかなえる道・方法がいまはわからなくとも、仲間たちと協力することにより、いつかはかなうと信じてよいことも、教えてくれた。
大した映画だ!
物語としてのすばらしさに加えて映像の美しさ。
映画が終わり、暗がりから出ると、孫のひとりが言った。
「感動したよ!」
この子は小学一年生。まだ6歳だ。6歳で「感動」か。
私は、この一言と映画とダブルで感動をもらった。
ありがとう。