カメキチの目

2006年7月10日が運命の分かれ道、障害者に、同時に胃ガンで胃全摘出、なおかつしぶとく生きています

2017.3.27 『 明日戦争がはじまる』

 

 

                                                  カメキチの目

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 きょ年の8.29に「ワシ、元気か」という記事を書いた。 

 そのときの『 明日戦争がはじまる』という詩と、詩をつくった宮尾節子さんご本人のことが気になってネットで調べたら、なんと本になっていた。

集英社インターナショナル」という出版社から。

 

 そのネットページに、ある街の本屋さんの感想文があった。その感想のほうにもジ~ンときた。

 ちなみに、宮尾節子さんの詩『明日戦争がはじまる』はこうです。

 

まいにち/満員電車に乗って/人を人とも/思わなくなった/インターネットの/掲示板のカキコミで/心を心とも/思わなくなった/虐待死や/自殺のひんぱつに/命を命と/思わなくなった/じゅんび/は/ばっちりだ/戦争を戦争と/思わなくなるために/いよいよ/明日戦争がはじまる/

 

 感想文は、ツイッターで爆発的に拡散されたこの詩が本になったことで、より多くの人の目にとまることを願い、こんないい本を扱えるご自分の喜びにも触れられていた。

 

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  また、詩のなかみにも言及されていた。

 

 詩の前半

まいにち/満員電車に乗って/人を人とも/思わなくなった

 

 限られたなか、余裕のない現実で、本屋の仕事をする。

 お客さんとの対話をとおして理想の店づくりをしたいのに、現実は事務的な問い合わせへの応対やレジでの受け渡しだけで精いっぱい…

 そんな変わらぬいつもと同じ日に、この詩、本に出あったという。

 

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 後半

虐待死や/自殺のひんぱつに/命を命と/思わなくなった…

 

「様々な人が共に暮らすこの世の中で最も怖いのは、無関心である」とこの人は書く。

 この人は、日常に流されている、日々の決まり切ったことに対応するのが精いっぱい…と感じていても、自分だけの世界に閉じこもったり、ほかの人に「無関心」であってはいけないなぁ、と思われていたのかな。

 だから、この詩に出あったとき、「戦争」とか「いじめ」に絡めた、宮尾さんのすなおな言葉で表現されたまっすぐな心に強く刺激されたらしい。

 

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 感想文は続く。

 この人は、「愛情の反対は無関心である」というマザー・テレサの言葉を引いて、先の総選挙が52.66%総務省による小選挙区投票率。戦後最低)しかなかったこと、

「興味がない」とか「わからない」とか「自分が一票を投じても…」という参政権のひとつを放棄した人々の声に、

この社会で生きている限り(中国・北朝鮮などは参政権そのものがありません)、日々だいじなことが政治で決められているのに、それでいいのだろうか。

 と、この詩のすなおな言葉、まっすぐな心に触れ、ひどく心を打たれたことを書かれていた。

片足を棺桶に足を入れたような「未来」が少ない私ですが、「いなおり強盗」よろしく籠池理事長を偽証罪に問おうとしているJ党の「幕引きはかり」を聞いた。腐りきったJ党。

落とすために次の選挙もちゃんといきます。

いまの問題は、右とか左のイデオロギー、政策、思想のような次元のものじゃなく、ウソか事実を明らかにするという道徳の問題でしょう。それを一国の首相が「反証できない」からといって闇に葬ろうとしている。

国民の汗と油、涙の結晶である国有財産(財務省が管理する土地)を政治家が絡もうが絡むまいが、わがモノのように扱う官僚。籠池喚問の国会での答弁の財務省官僚の横柄な態度には慄然としました(ニュースでしかみていませんが)。

と、熱くなってゴメンなさいね。

 

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 最後。

 この人の職業は「街の本屋」さん。

「詩」などは教科書に載るような超有名な作者のものしか置かず、それさえめったに売れないなかで、ツイッターのようなインターネットサービスで名もない作者の詩(もちろん詩だけに限ったことではないでしょうが)が話題を呼び、本となり、この方の店にも置かれた。

 新しい流れのなかで生まれた、ほんとうに読んでほしい一冊の本がひとりでも多くの人に届くようようにとの願いで、感想文は結ばれていた。

 

                ちりとてちん

 

 

3月の課題 高いところから見おろすように撮った写真

 

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