カメキチの目
ある日、ツレが言った。「男って思いこみが強いね」
ここでいう「思いこみ」とは、「こだわり」のようなもの。一種の「信念」、「ポリシー」なども。
自分にも心あたりがあるし、半分いじょうの男性には当たっていると思ったので、すなおにうなずいた。
女性にもあろうが、
たしかに、男性にその傾向は強い気がする。
「男の美学」というのがある。ついでに、「男の隠れ家」というのものも。
「美学」のほうはともかく、私は「隠れ家」は持っていません。
「女の美学」や「女の隠れ家」はあまり聞かない。
(女性にとって「美」はあまりに身ぢかすぎるので、あえて「女の美学」とは言わないのでしょうか。「母」になれば子どもの世話が加わり、「美」からも遠のきがち。「隠れ家」もおいそれとはいかない気がする)
この傾向は歳とともに増加、ついには「頑固ジジイ」という表現が待っている。
「頑固ババア」もいるとは思いますが、そういう言いかたはほとんどしません。
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ふと思った。
「これは身体のつくりと関係しているのか…」
「やわ肌」という日本語もあるくらい女性は柔軟である。
子どもを産む性という特性が身体に現われている。
それが心に反映しているのだろうか。
(これは「どちらかというと」の話)
働いていたとき「草食系」という言葉が流行ったことがあります。
学校でたての新人男性はその表現にピッタリ。鹿のように軽やかスマート。かつやさしい。
しかし私は、力仕事は男が(言われ《指示され》なくとも)やればいいと思うので、言われるまではしないのでちょっとイラっとした(が、続けて「いや、こっちが古くさいのだ」と反省した)。
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柔軟な姿勢・態度のたいせつさ。
「思いこみ」に外れること(「想定外」)が起きたら、
「ウン?」と感じることが起きたら、
まずは「そういうこともありうるわな!」と思おう。
それまでの何かのこだわり、思いこみ、意地をすて、柔軟に対処することはだいじなのだ。
原発事故のとき、いつまでも「メルトダウン」が起きるはずがないと、メルトダウンが起きた事実を認めようとしなかった学者の姿を思いだす。
でもあれは「頑固」というのではなく、「(権威への)執着」というのでしょうか。
(「権威」が地に堕ちても「権力」に執着する醜さを総裁選にみるのは私だけではないだろう)