kame710のブログ

2006年7月10日が運命の分かれ道、障害者に、同時に胃ガンで胃全摘出、なおかつしぶとく生きています

2011.10.18 『大地の五億年…』①

        カメキチの目

 

 

『大地の五億年 せめぎあう土と生き物たち』という

本を読んだ。

 著者は藤井一至さんといい、若い大学の教師だ。

本の最初で自己紹介されているようにスコップ片手に

世界中のあちこちの土を掘り、大地を肌で実感し、

土の貴さを情熱をこめて語られる。

 これを書かれたことがとてもよく伝わってくる、

ほんとうにホント、読んでよかった本だった。

 

 

「土」というもの。

 あまりに身近で、ありふれた存在なので、(前に記事に

したこともある)「石ころ」と同じく、とくに意識して

みないと感じない。

 

(石ころなら、それを投げられ痛いめに遭ったとか、土なら、それで靴が《服が》

汚れたとか…

 

子どものころ、山深い田舎はまだ舗装されていない土道で、たまにバスが通れば、

その間、鼻をつまんで息を止めねばならないほどの土埃が立った。

「ヤーイ、やーい…」と血を流さない程度に友だちにケンカして石を投げたことが

ある《私は「多勢に無勢」の「多」につくことが多かった卑怯者だった》。

しかし当時のケンカは、たとえ「無」の相手が一人であっても、今でいうような

「イジメ」ではなかった)

 

 土なくして生きものは生きてゆけない。

 

 この歳になると原始的というか、動物的というか、

本来そなわっている感覚がモゾモゾしてきて、空気が

なくては呼吸できないように、土なくしては生きて

ゆけないことが実感される。 

 

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 本は、それまで理論的なことを含めて説明が

中心なのだが、終わりごろになると「まとめ」として

今日的・実践的な事柄が述べられる。

 

(紹介したいところはいっぱいありますが、その「今日的・実践的な」ことを

二つだけ書きます。きょうはその一つ)

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【引用】

ポテトチップスの代償

商品の裏側にある原材料欄には、ジャガイモのとなりに「植物油脂」

書いてある。その代表格が油ヤシ(オイルパーム)から採れるパーム油だ。…

ポテトチップスの植物油脂に限らず、生活必需品である食用油、マーガリン、

台所洗剤、そして石けんの一部も、パーム油が主な原料である。…

熱帯雨林の伐採、油ヤシ農園拡大の直接的な「犯人」は現地の農民かもしれないが

糸を引いているのは、日本を含むマーケット、そして私たちの台所でもある。

パーム油の工場に油ヤシの実を回収してもらい、現金をもらう。農家にとっては、

貴重な現金収入だ。工場で油たっぷりの実は圧搾され、パーム油が集まる。

これが姿を変えて台所に届く。台所洗剤の会社が「地球にも手肌にもやさしい」

商品をアピールし、環境保全団体が「オランウータンの棲みかが失われる」と

反論する。センセーショナルな論戦の末に、洗剤の裏面からはパーム油の文字が

消え、精製した化学物質名や「界面活性剤」という曖昧な名前に変わった。

こうなると、私たちの生活との結びつきは見えにくい。

ところが、このパーム油と結びついた私たちの生活が景観を変え、土を大きく

変化させた。私が継続して10年間観測してきた熱帯雨林は、保護区を除けば、

すべて油ヤシ農園に姿を変えた。…

(そこでは)1ヘクタールあたり年間600キログラムもの窒素がまかれていることが

分かった。日本の普通の畑の6倍にもなる。こんなに窒素肥料をまくことができる

理由は、儲かるからだ。

余った窒素肥料が硝酸に変化するために、土はどんどん酸性になる。さらに、

高濃度の窒素は河川まで運ばれれば、「栄養たっぷり」を通り越して水質汚染

富栄養化)を引き起こす。日本に「環境に優しい」植物由来の洗剤を提供する

ために、インドネシアの水を汚染するという環境問題の転嫁も起きている。

 

日本のパーム油の消費量は増え続け、そのぶん、インドネシアやマレーシアの

熱帯雨林が油ヤシ農園に変わっている。似た事例は世界各地にある。

ブラジルでも熱帯雨林が農地に変わり、トウモロコシとダイズの配合飼料によって

肉牛が育てられている。これがハンバーガーに形を変え、私たちの胃袋に収まる。

熱帯雨林ハンバーガーに化ける」問題は、ハンバーガーコネクション

呼ばれる。ポテトチップスコネクション…

生活スタイルを見つめ直すのは簡単ではないが、スーパーマーケットで製品の

裏面の記載をにらむ、そして、台所では食用油を節約・再利用することくらいは

できそうだ。

 

 私の「パーム油」観はこうだった。

 それは油ヤシからつくられ植物性だから、脂肪の

塊りのような豚の白身から出てくるような動物性より

身体にいい。

 それに、それでつくられる石けん、台所用洗剤も

他より環境にいい。

との浅はかな知識だけで「パーム油」サマさまだった

 

 パーム油は油ヤシから採る。それには油ヤシの木を

多量に植えなければならない。そのためには…

ということまで考えるには、想像力が貧しかった。

 

(ものごとすべては「つながり」と「変化」のなかでとらえなければならない」。

教科書などでそう教わったけれど、そんな理屈はとっくに忘れた。

長く生きてきたなかで、さまざまな体験をしてきたなかで、歳をとってから、

なにもかもすべて、「縁」《ネットワーク》でつながり、そのあり様は変化、

流れにおいてみなければならないということを身にしみて感じた。

つまり、「諸行無常」ということを、実感できるようになった《実感できても、

人間ができていないのであがいている》)

 

 

 ブラジルのアマゾン森林火災。

対岸の火事」ではない。

 

(「ハンバーガーコネクション」と聞けば『マクドナルド』

ハンバーガーコネクション」はいけないとわかっていても、ハンバーガーは

手軽で便利《なおかつ、美味と感じる方も多い》。また「お子さまセット」の

オマケは魅力があり、ねだられたら父母は子どもに、祖父母は孫に負けることも

しばしばある《ウチではあります》。

あのオマケはマクドナルドの重要な戦略なのだろうか)

 

 

 

 

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                          ちりとてちん

 

 

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