カメキチの目

2006年7月10日が運命の分かれ道、障害者に、同時に胃ガンで胃全摘出、なおかつしぶとく生きています

2016.11.23 「南スーダン駆けつけ警護」

                                                  カメキチの目

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 私のいちばんおすすめ番組。TBSの『報道特集』で、この20日に派遣されることになった「南スーダンの駆けつけ警護」を伝えていた。

 大きなおおきな問題。できごとだ。

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 PKO(国連平和維持活動)だというが、自衛隊が初めて海外で(やむをえないときは)相手を殺す(殺される)ことを可能にする具体的な第一歩をふみだした。

 怖い…恐ろしい… 

 ユウレイ、お化け、妖怪なんてめじゃない。

 歴史的なできごとだ。

日本国のためと、こんな「任務」をかつてにつくり押しつける政権首脳の人たちに、私は言いたい。

「アンタがいちばんに駆けつけよ。銃を握り、ヘルメットをかぶり、迷彩服を着て…」、「そして安全かどうか確かめればいい」

 

 番組をみるなり、みられない方が多いだろうし、書かなければいけないと思った。

番組の要点を書く。(書き忘れはゴメンなさい)

 

①そこに赴くのは、青森にある部隊だそうだ。

「青森」といえば、八甲田雪中行軍遭難事件(1902年1月、日本陸軍第8師団の歩兵第5連隊が青森市街から八甲田山に向かう雪中行軍(訓練)の途中で遭難し、210名中199名が死んだ。軍上層部の命令で、こんな無謀な訓練が行わなければ死なずにすんだ)

 青森のベテランの高校先生は言う。

「青森は大学進学率が低いので、これまでも多くの子どもが自衛隊に入った。が、去年、『安保法案』が国会で通ってから、急激に入隊希望者が減った。…

何ごともなく無事に帰ってきてくれることを強く祈るほかない」

 

国際情勢に詳しい専門家(大学教授)は言う。

「現地はとても安全な状態とはいえない」

キャスター:なんで政府は「安全」と言い、(危険があるので反対する意見を無視して)この活動を強行しようとするのでしょうか?

「実績をつくりたいんでしょうね」

「実績」。すなわち「既成事実」。

多くの反対意見があっても、ムリでも、「数で乗りきろう!」「われわれには強行採決がある」、ごり押しすれば既成の事実と扱われるのですね。これが、日本の政治の実態みたい。

で、われわれ民衆は「(お上には)何を言ってもムダ。せいぜいどこかに泊まったときくらい、女将が聞いてくれる」とあきらめる。

国は言うだろう。「南スーダンに行きたくなければ、自衛隊を辞めればいいじゃないか」「自衛隊は徴兵制によらない、志願制だ。日本国は、自由・民主を国是としている」

(そんな問題ではないんですが…)

 

③元自衛隊幹部は言う。

自衛隊幹部」の肩書からか、お上の決めたことだから逆らいはしない。

 けれど、「なにもないことを祈らざるをえない」。

 一種、悲痛ともとられる表情が顔に見うけられた。

次の④。これが私にはいちばん衝撃的でした。

 

東シナ海洋上で国籍不明の「不審船」を海上保安庁が銃撃・撃沈した。

 昨年12月22日。日本が初めて国外において先制的な武力行使に踏み切り、外国人死者多数をもたらす事例として記録されることになった。

 けっきょく、「不審船」とは北朝鮮工作船と判明し

日本側に法的な否はないものとされているが、…

 当時、この海上保安庁巡視船で(やむをえずといえども)相手を銃撃・撃沈し、死なせてしまった海上自衛隊員の「心のケア」にあたった医者は言う。

「そりゃ、相当の精神的負担になったんでしょうね。なんせ、遠く離れているとはいえ、しっかり相手の姿を見ているんですよ。その人たちが(いくら不法をはたらいている外国人とはいえ)目の前で死んでゆくんですよ。…一歩まちがえれば、自分が死んだかもしれない…」

 

 11月20日、ある新聞に載っていた。

「130人が20日、青森空港を出発した。部隊には安全保障関連法に基づき、新任務「駆けつけ警護」が初めて付与されている。同空港では、子どもの頭をなでたり、涙を流す家族の肩を抱いたりして、別れを惜しむ隊員の姿が見られた」

 

                    ちりとてちん

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