カメキチの目

2006年7月10日が運命の分かれ道、障害者に、同時に胃ガンで胃全摘出、なおかつしぶとく生きています

2020.3.27 なかったことにする 

         カメキチの目 

 

 

「あった」こと(事実)を「なかった」こと(無)にする

 それが天に唾することだと、政府の面々はわかって

いるのだろうか。

 死んだ本人が「弱い」と彼らはせせら笑っている

のだろう。

「勝てば官軍」という言葉は何と彼らには心地よいだろう。

 

ずいぶん前に松岡某という農水省大臣が何とか還元水」疑惑で自殺した。

ウソにウソを重ね逃げようとしたが、ウソを隠しとおせず、自殺した。

痛ましく、気の毒だと心底おもった。

地位・名誉などにこだわらず、罪をきちんと認めるだけでよかったのに…。

                          f:id:kame710:20200324215637g:plain

当時はいまのようには政府に権力が集中していなかったのか?

彼には「忖度」してくれる取りまきがいなかったのか?

どっちでもいいが、孤立の果ての自殺だった。

 

何とか還元水」と比べものにならないほどのウソをつき、国民をダマしても、

現政権、与党連中には彼も赤木さんと同じように「弱い」人間だったと

思われ、もう「過去の人」と忘れさられているのだろうか。

 

二人のA(「安」と「麻」)などは、そんなデリケートな肝っ玉では

政治はやっておれぬとますます面の皮を厚くしているに違いない。

  

 3月11日のドラマ『相棒』は、その少し前に

週刊文春』で、森友事件で自殺した赤木さん

(54歳)遺書が公表されたタイミングでのこともあり

私はシンクロニシティ」を感じた。

 

ドラマ(物語)の内容の概要は以下の通り。

           ↓

若い男性が死んだ。他殺か自殺かはわからない(終盤に主人公たちの活躍によって

自殺と判明)。

その若い男性はある会社社員。真面目で誠実な人柄だった。

あるとき上から自分に任せられ(押しつけられ)た仕事は、不正経理に関わること

だった。

彼は会社のカネが不正な流れで政治家の懐に渡っていることを知り、その悪を

見すごせず、悩み苦しんだあげくの果て、自殺した

 

彼とだけ親密な交流のあった、歳がはなれ、ダサい(風采の上がらない)先輩は

彼の死が悔しくてならず、仇をとろうとする(自殺の原因はもちろん、コトの次第

すべてがその先輩にはお見通し)。

「仇をとる」というのは相手を殺すのではなく、彼らの不正を暴くこと。

 

ところで、不審な死があれば初めは警察がかけつけて遺体を調べるが、「自殺」

(「病死」も)と判断されれば、「自殺があった」という事実だけで終わる。

つまり、自殺は殺人のような「事件」ではないので警察の捜査対象とはならない。

たとえ、(森友のように)自殺の背景に当人が死を選んだ真の原因が明らかでも

事件として扱われるわけではないので「真の原因」に関する事情はつまびらかに

されることはない。

悲しい自殺ということあった、そういう事実があったということだけで終わる。

 

「そういう事実」をアレ?っと感じ、感じるだけでなく、検察が本来の理念を

こめた「秋霜烈日のバッジ」に恥ずかしくない態度を取らない限り、

「そういう事実」は目をつむられ、切りすてられる。自殺という事実はあったが、

それに絡んだ事実はなかったことにされる。

 

ダサい先輩は、検察というのは「権力の門番」のようなものと初めから当てにせず

「事件」として扱われれなければならないと考えた。

それには彼の死は殺人(他殺)でなければならない。

殺人事件になれば、警察の捜査が入り、細かな疑問点も問題にされる。

たとえ、殺人ではなく自殺だと最終的には判断されても、警察の捜査の過程で

さまざまな問題点が浮かびあがり、いずれ、政治家と会社の癒着、

不正なカネの流れにメスが入る。

それを期待して、ダサい先輩は一世一代の「悪」を働く。

つまり、

自殺の彼をいちばんに発見したのは(幸いにも)そのダサい先輩で、咄嗟だったが

彼の自殺遺体の手指の一本を無理やり曲げ、いかにも誰かに殺されたかのような

遺体の偽装工作を行った。

 

もちろん警察とて司法の一角だが、巨悪を起こすような「大物」は、政治家

(自身が政治家である人物の起こす悪徳がどれほど多いことか)・検察に顔がきく

ので、検察は警察より「上」とばかりに威ばりちらすので、必ずそっちから警察

上層部に「よろしく…」と手抜きが支持され、操作そのものが禁じられる。

圧力がかかる。

(ところが、『相棒』をはじめ刑事ドラマの主人公たちは、警察下っ端の無力を

痛感しながらも、ときには懐に「退職願い」を忍びこませ、権力悪とたたかう。

そうでないと、われわれ庶民はテレビをみない)

 

ダサい先輩の遺体偽装工作は主人公たちに見破られ、遺体損壊罪など先輩は罪を

おかすことになったけれど、見事に政治家などの「悪徳」は暴かれた。

先輩の死んだ後輩を思う気もちが命をかけた行動になり、その姿がまた、

主人公たちの心に火をつけ、仇は打たれたのだった。

 

でも、自殺した後輩は決して生きかえるわけではない。

 

 

 

 

 

                 f:id:kame710:20171029114701j:plain 

                           ちりとてちん

 

<