前記事を書いたすぐ後、最新の「世界の防衛費」をニュースで知ることになった。
ネットで検索すると →
世界の軍事費、昨年7%増で09年以降で最大の伸び 国際情勢を反映 [ストックホルム 22日 ロイター] -
スウェーデンのストックホルム国際平和研究所(SIPRI)は22日、2023年の世界の軍事費が
前年比で実質7%増の総額2兆4430億ドル(約378兆円)になったと発表した。
国際的な緊張の高まりや、安全保障環境の悪化が背景にある。
378兆円
私は日本国憲法の前文、九条を信奉しているので、そこにあるよう、他の国などで
暮らしている人々を信じ、軍備は持たない方がよい(持てば信じていないか脅していると
受けとめられる。北朝鮮は腹の底からアメリカが信じられないのだろう)と思っている。
(軍隊を持たないのは理想、夢物語でないことは中米の小さな国、コスタリカが証明している。
コスタリカがどこかの国から戦争を仕掛けられているだろうか)
だから、378兆円はブルトシップ・ジョブの「権化」みたいだ。
(人を殺し、狂わせ、人が汗水たらして築いたものを破壊するだけの戦争が
「ブルトシップ」でなくて何なのだろうか!)
国や民族、人種、性別、宗教、信条、…などの違いにいがみ合わなく、
自分だけの欲望にとらわれることなく、みんなが仲よくするだけで、
これだけのお金を人々に回せる。
(この本の終わりを先取りするわけではないが、「ベーシックインカム」はやる気さえあれば
いますぐにでもやれる)
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前回は「「消費者」になった」ということに絞りましたが、
〈③「自由」になった労働者たち〉の残りを今回は触れます。
この部分を読むまで、私は「アナキズム」は「無政府主義」という単純なとらえ方
しかしたことがなく、資本主義から社会主義体制への非科学的、非合理で無茶な
社会革命の方法くらいにしか思っていなかった。
だけど、「労働組合からアナキズムの影響が薄れた」というところを読み、
労働組合の基本的な運動方針のあり方から「労働時間の短縮」、つまり、
「(ますます)「お前(労働者)の時間はオレ(資本家)のもの」(となって)」ゆく
ことを防ぐという消極的なものではなく、「自分の自由な時間を増やす」という
積極的な目標が「アナキズムの影響」だったことを知った。
(最後の■)「労働組合の要求は(それまで)賃労働からの解放もにらみながらの
自由時間の増大を指向していた…(のに、20世紀に入って)労働条件をよくして、
雇用を拡大するといった方向へとむかいます。…
「じぶんたちの取り分を大きくするといった指向性にシフトします」と合わせて
読むと「アナキズムの影響」がとても深く思われた。
特に「賃労働からの解放もにらみながらの自由時間の増大」が、
この本のテーマ「ブルトシップ・ジョブ」「仕事のための仕事=雇用目的仕事」に
根本的に関係するから。
高々と 蝶のこゆる 谷の高さかな 原 石鼎