カメキチの目

2006年7月10日が運命の分かれ道、障害者に、同時に胃ガンで胃全摘出、なおかつしぶとく生きています

2019.8.8  初めで最後の発言

        カメキチの目

 

 

 いろいろあっても、一年間は確実に過ぎさった。

 

 会議の成立定数に寄与するだけの理事だったが、

先日の最後の理事会出席をもって終わった。

 

 定例は毎月1回(今年度は前に書いたように「管理会社変更」という

ややこしいことが起こり、臨時会議も開催された夕方からあり、

そのたび私は、その日は午後から「水断ち」した。

(「水絶ち」というのは水分を摂らないこと。会議中にトイレに行きたくなり、

席を立つのに《障害のため》とても時間がかかり、壁を伝ってのヨロヨロ歩きを

見られるのがイヤなのだ。で、4時間は行かなくてもすむように備える)

 が、こんなバカはこれからはしなくていい。

 

 最後の会議はついに4時間を超えた。

 長いのには慣れとはいうものの、最後の最後まで

恐ろしく長かった。

(「3時間こえたら退席したらいいのに…ケータイ鳴らそうか」とツレに

言われていたが、中座も途中トイレと同じく目だつのでイヤだった。それに

皆勤出席の最後も完全な形で〆たかった)

 

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 考えや思いをうまくまとめるのがヘタなうえ、

言葉もスムーズに発音できず、ときおり吃音も混じる

ので、言いたいことあっても、これまで一度も発言

したことがなかった。

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 が、こんど覚悟して初めて発言した。

 議案のなかに、ゴミを出す(ゴミドラムに捨てる)とき

8段ある階段を上がらなければならないが、高齢者は

上り下りが辛いので階段を自動で上る昇降機のような

ものを取りつけ「バリアフリー」化してほしいという

要望に関するものがあった。

(この要望は、マンション整備事業計画のなかの一環で、他の大きな計画と

ともに設計業者さんに青写真づくりを依頼していたもの。

業者さんは、さまざまな昇降機・リフト類を探したが適当なものはなかった、

ゴミドラム《ゴミの一時貯蔵施設。現状のゴミドラムはもう数年間は大丈夫と

いわれている》の入れ替えどきに地面、つまり1階から直接ゴミを投入できる

《階段を上がり下りしなくてよい》バリアフリーのものにすればいいので、

今、高額な費用をかけて改善する必要性はあまりないと提案されていた。

しかし、いつも《いい意味では》会議をリードされる古参の監事さんが

しつこく必要性を説かれた)

 議論は停滞。

 出席の理事さんたちはいずれ自分も歳をとり

(ゴミ出しが)億劫になるかな…と迷われているのか、

発言はなかった。

 

 そのとき私は、ゴミ出しのとき杖を階段前に置き、

片手でゴミ袋を、もう一方の手で階段手すりを握る

自分を、また、「出しておきましょう」と親切な

声をかけてくださる方の姿を想い、発言した。

 要点は、①多少の(その程度が「問題」なのですが)バリア、

障害は身体のためにも(多少のストレスなら精神のためによい刺激に

なるともいわれる)いい場合があり、8段は「多少」の範囲

だと思うこと。②同じところに住んでいる者どうし、

その方にとってその親切が「よけいなお節介」に

当たるかどうかはそのうちわかるくらい、気楽に

(ついでに)出しておきましょう」声かけ、声かけ

られる関係になることがたいせつということ。

 

 自分が話すのに必死で、目も悪いので、他の理事

さんの様子・反応はわからなかった。

 私の発言はしどろもどろだったので、ちゃんと

伝わったかどうかもわからなかった。 

(が、多くは棄権だったけれど、否決された)

 

 

 

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                          ちりとてちん

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