カメキチの目
テレビで、たて続けに中国をみた。
(NHKBS番組名『天空のゆりかご 中国・大秘境に生きる』。
ほかに《番組名は略》「万里の長城」、「大運河」、「シルクロード」の4本)
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中国の人々は、「万里の長城」を築き、「大運河」
を造るなど、信じられないような大自然の改造を
はかり、東西の文明を「シルクロード」を通じて
結んだ。
中国ならではの壮大な話。
(ちなみに《こっちは現代の中国の権力が造りだしたものですが》私の敬愛する
読者RECOCAさんが、「三峡ダム」という超巨大水利施設が瀕死状態にある
ことを伝えておられます) ↓
変わって、『天空のゆりかご…』。
こっちは趣がまるで違った番組だ。
中国奥地の秘境。北京や上海からは忘れられた
ような小さな村の話。
ショウさんという(いまだに中国の貧しい村では多くの男の人が
身に着けている人民帽をかむり、人民服をつけた)初老のオジサンが、
貧乏な生活にかかわらず私財を投じ、目が眩みそうな
深い渓谷の両端をロープを架け、「天空のゆりかご」
と呼ばれる籠(リフト)で村人たちを運ぶ。
二つの話は違っても、共通していることが
あると思った。
気の遠くなるほど広大な中国であればこそ、
生まれた出来事。
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「山中歴日無し」は、
そんな中国の自然風土と人びとの歴史のなかでこそ
生まれた言葉だと思う。
「勤勉」「精励」 「精進」はたいせつなことだけど、
ときには「さんちゅう れきじつなし」と呟いてみる
のもいいかもしれない。
【オマケ】
3年まえの5月、禅語「安眠高臥(あんみんこうが)、青山(せいざん)に対す」
というのを書きましたが、イメージが似ているので思いだしました。