カメキチの目

2006年7月10日が運命の分かれ道、障害者に、同時に胃ガンで胃全摘出、なおかつしぶとく生きています

2023.9.12 『一流家電メーカー「特殊対応」社員の告白』

パソコンがトラブルに遭えば、まずはメーカーのサポートサービスに電話をかけ

指示に従う。

(私はそうしたし、たぶん誰もそうすると思っている)

軽いものだったらそれで解決し、重かったら修理に出すことになる。

 

           


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この本を読み、

「事実は小説より奇なり」は、ホントだと思った。

現実は凡人の想像では追っつかないことを知った。

(こういうことが実際にあることを知り驚いた)

 

本は深刻な話が中身となっていますが、「はじめに」で述べられているように

告発」が目的ではなく「告白」です。

 

内容の深刻さにかかわらず、おもしろく読めるのは、著者のユーモアたっぷりの

人柄(だから、これほどの困難・苦労がいっぱいの仕事をやってこられたのだと思う)が随所に

感じられたからだと思う。

 

『一流家電メーカー「特殊対応」社員の告白』  笹島健治 

(グーグル画像より)

 

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著者笹島さんは、ある「一流家電メーカー」「特殊対応社員」だった。

(「だった」ということは今は辞めておられ、だからこんな本を出せるわけだ。

 

「特殊対応社員」とは何か?

苦情受付、単なるクレイマー対応ではなく、この「一流家電メーカー」会社と特殊な関係にある客、

ユーザーからの文句、声に専門的に対応する社員。

 

本に登場する客は、会社との「特殊な関係」を権威にとり傲慢で酷い態度をとる人物で、

腹立たしいこと極まりないが、客はどんな人でも笹島さんには「お客様」であり、読むこっちが

イライラするほど、笹島さんはていねいに対応される。

 

《「特殊対応」は、この「一流家電メーカー」は大会社なのでパソコン以外の他の部門でもある

かもしれないが》著者の担当部門はパソコンである。パソコンのあらゆる問題、トラブルに

応じるのが仕事。

通常は、軽度の問題・トラブルは電話で解決、電話で終わらない重度のものは基本、持ち込みで

一般のユーザーはそうする。

が、本社から「特殊対応」の命令があったら呼ばれた「お客様」のところには出張しての対応だ)

 

出張先での「特殊対応」のたいへんさ、辛さに著者は何度も辞めようとしたけれど

この超有名大会社に就職できたことをお母さんが自慢に思っておられることを

知っていたので、ちょうどいい機会が訪れるまで辞められなかった。

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しかし、笹島さんは言う。

 

もし、いま、かつての私のような仕事をしている人がいるのなら、

一度立ち止まって「あなたの仕事は本当に適正か

あなたの働き方は本当に理にかなっているか」見直してほしいのです。

仕事とは、誰のためのものなのかなんのためのものなのか

人生にとって悔いることがないかどうか、考えてほしいのです

 

 

 

 

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                              ちりとてちん

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