カメキチの目

2006年7月10日が運命の分かれ道、障害者に、同時に胃ガンで胃全摘出、なおかつしぶとく生きています

2024.1.2 天国と地獄の長い箸

2024年

明けましておめでとうございます。

 

          戦争がなくなりますように。

          地震、大雨などの災害が起きませんように。

 

         


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「群盲象を撫でる」の記事から始めた戸田智弘・著

今年は、『ものの見方が変わる座右の寓話』の続きから出発します。

 

9話目は、「天国と地獄の長い箸」。

 

地獄の食堂には「自分のことしか考えていない」人間が集まっている。

ご馳走をめぐっての争い事や奪い合いが絶えず、暴力がはびこっている。…

 

箸は手ほどの長さがあり、地獄の食堂ではみなが「われ先に」とご馳走を目ざし、

取ろうとするから、箸がぶつかり合ってうまく取れない。

せっかく取れても、隣の箸とぶつかって落としたり、口に運ぶのがむずかしい。

 

極楽の食堂には「自分のことだけでなく他人のことも考える」人間が集まっている。…

そこでは「お互い様」「譲り合い」の心がみなに生きているから、

ご馳走を取ろうとすれば「どうぞ、どうぞお先に!」の心が満ちているから、

気もちよく取れる。

それに、箸は長いので自分の口には運びづらく、隣の人の口に入れてあげる。

自分も口に入れてもらって嬉しいし、他人の口に入れると喜んでもらえるので、このことも嬉しく

喜びは倍増する)

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著者は言う。

奪い合うから足りなくなる

 

社会問題の多くは奪い合いから生じる。…奪い合うから足りなくなり、

分け合えば余るのである。…軍備の拡張や贅沢な消費財

(《社会問題に限らず》いま一度、それが本当に必要かどうかを考えてみなければならない)

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奪い合うから足りなくなる

 

歴史は進み、現代になった。

現代では、地球上のほとんど、大地も海も、空さえも(それなりの歴史的な理由で

《たとえ不平不満があっても》)分割され、国境は確定され、

(表面上では)お互い認め合っている。

野蛮な縄ばり争い、露骨な争奪戦はしないようになった。

(一見したところ、「スマート」になったかのように見える)

 

しかさい、歴史が進歩したからといって人間が賢くなったわけではない。

スマートになったわけでは決してない。

 

ずる賢くなったに過ぎない。

寛容になったわけではない。

他を認めようとなったわけではない。

情念というのは人間の根本だと思う。

「怨念」という形で情念が心の底で渦巻いているパレスチナ問題は、

一時的な平穏がしばらくは続いていても、何度も繰り返される。

何度もなんども「またか…」。悲しさ情けなさを通り越した悲惨な争いが繰り返される。

 

第二次大戦後《1948年》ついにイスラエルという国家を築いたユダヤ民族が長く受けてきた

歴史的な受難、その筆舌に尽くしがたい迫害、苦難は日本人の私にはわかるのが難しい。

 

けれども、

テレビニュースでイスラエル軍の司令官が「強い者は勝つ!」と断言し、

勝った者が正義」だばかり、躊躇うことなくガザ地区を攻撃し、壊滅させていくのが

「絶対悪。許せない!」とはわかる)

 

 

 

 

                           ちりとてちん

今日の俳句

去年今年 貫く棒の 如きもの  高浜虚子

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