カメキチの目

2006年7月10日が運命の分かれ道、障害者に、同時に胃ガンで胃全摘出、なおかつしぶとく生きています

2023.10.10 シーラカンス

あの魚!

 

『「四億年の目撃者」シーラカンスを追って』  サマンサ・ワインバーグ

 という本を読んだ。

 

 

 

子どものころから何度も聞いた。

台所など生活圏内に棲息する身近なゴキブリと同じく「生きた化石」といわれる。

けれども(人間にとっての)価値は気が遠くなるほど違う

 

魚なのにあまりに古くて珍しいので、その名はいつの間にか人間にまで広げられ

「時代遅れの変人」の別名にまでなった。

(しかし、「持続性」「長続き」の価値が大きくクローズアップされている現代、

「時代遅れ」は人類そのもの。

《「ヒト」は四億年も続くわけない。シーラカンスに失礼な気がする》

 

四億年も経たないうちに、新しい地球の支配者により、「ヒト」の化石が発見されるかもしれない。

 

たまには宇宙や地球的な、気が遠くなるスケールで、自分が生きているということを

シーラカンス」的に考え、想像しみるのも必要かと思った。

《「G7」とか「サミット」が主要テーマに「シーラカンス」を取りあげると面白い》)

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この本は、以前、「山」や「川」、「海」、「地球」の成り立ちなどについての

本を読んだが、そこで見つけた。

読んでほんとうによかった。

 

本の最後、著者サマンサ・ワインバーグさんの言葉だけご紹介します。

 

人間が海を征服したなどというのは、とんでもない思い上がり…

シーラカンスの悠久の歴史から考えれば、人間など「成り上がりもの」

に過ぎない。

人間が不遜にも「私たちの」海などと呼んでいる世界の深い部分で

生きつづけてきたもの言わぬ目撃者にとっては、

人類にとっての大事件‐石器をつくるようになり、ついには月面を歩くように

なったこと‐など小さな一瞬のできごとでしかない。

人類がとても知り得ないはるかに大規模な地球の異変をいくつも超えて生き延び

陸上で起きているさまざまな喧噪も知らずに、

シーラカンスはいまもどこかの海で静かに泳ぎまわっているのである。

 

〈オマケ〉

「六億年 前も汝は 油虫」   辻田克己  

 

  

 

                                                     

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                             ちりとてちん

 

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