カメキチの目

2006年7月10日が運命の分かれ道、障害者に、同時に胃ガンで胃全摘出、なおかつしぶとく生きています

2019.3.26 『まんぷく』

          カメキチの目

 

 

  朝ドラ『まんぷく』がもうすぐ終わる。

 よかった。

 

 

 感想を二つ。

① ふだん「あたり前」(意識しない)に食べているものを、漠然と食べるだけではいけないと思った。

 それらを食べられることがあたり前、なま易しいことではないことを強く感じた。

(魚や肉《野菜なども》、かつて人間と同じように命があったこと、その命を食すことにより自分が生きているを感じやすいので、獲り育ててくれた人への感謝も加わり、「いただきます」と敬虔な気もちになります。

しかし、第二次産業による加工食品に対しては、それを研究・開発した人々、製造する方々のたいへんさまで想ったことがなかった)

 

 ドラマは即席ラーメン開発物語だった。

                        f:id:kame710:20190320143403g:plain

 

 ドラマではあるが、事実やエピソード話をもとに創作されたのだろう。

 即席ラーメンが私たちの食卓に登場するまでの苦労・苦難を、登場人物たちとともに味わった

(「苦労・苦難」ではないですが、私の初めては10代終わりころ。ただ湯をかけ蓋をし3分まつだけの「チキンラーメン」。わずかな時間でこんなに旨いものが…と驚きました)

 

 スーパーに行けば、目におさまりきれない多種多様な商品がわんさと並んでいる。食品だけでもビックリする。

(近所の大型スーパーは5階まであるけれど、1階の食品売り場だけが客が多い《さすが「食=生」》。他はまばら。人はまばらでも大量の商品に私は気が遠くなる)

 一つひとつがあたり前のように陳列しているけれど、その製品が商品として店に置かれるまで、考案(研究)・開発もそうだけど、工場で製造され、ここまで運ばれ、商品として並べられる。

 そして売られ、消費者(私たち)に届く。

 想えば、スゴイ!

(都会では早くからあったのでしょうが、田舎では、私が中学生のころ初めて「スーパーマーケット」の走りのような店が登場し、《今風に表現すれば》ナウいなぁと思ったことを覚えている)

 

② 主人公の母は、ことあるごとに「私は武士の娘ですから」と、武士の娘の娘(子ども)である主人公たちに説教する。

 娘たち(婿どのたちも)がちょっとうるさい母をサラリといなす場面あるが、みんなコミカルでおもしろい。

 世の中は、よく言えば「柔軟」、わるく言えば「妥協」しないとわたっていきにくいけれど、お母さんは裏表がない。まっすぐ(悪く言えば「我まま」なんですが)をつき通そうとする。

(そういうところを「武士」という言葉であらわしているのかな。はじめは主人公たちの言うことに異を唱えることの多いお母さんだが、なんだかんだあって、結果としては賛成してしまう。しかし、それは自分が納得してのこそ。その過程もいい意味での武士らしい

 

 あるとき、ツレが「そのときそのときを自分に正直なお母さんの生き方もいいなあ」と言った。

(役は松坂慶子。じつに明るい。この役にピッタリはまっていると思った)

 もちろんドラマだから典型(型、タイプ)が描かれており、現実は私を含めウジウジしている人がほとんどかも。

(逆に言えば、ウジウジしてこそ生活していけるのかもしれない。正直、お母さんのように「武士の娘ですから」とやっていた分には戦争の時代は生きていけなかったことだろう)

 

 このお母さんのような人も、ほかの登場人物も、みんな一人ひとりが個性にあふれてステキだった。

 で、また金子みすずのあのフレーズがうかんできた。 

「みんなちがって みんないい」

 

 

                     f:id:kame710:20171029114701j:plain

 

                         ちりとてちん

<