カメキチの目

2006年7月10日が運命の分かれ道、障害者に、同時に胃ガンで胃全摘出、なおかつしぶとく生きています

2019.3.22 たたらを踏む

        カメキチの目

 

 

「たたらを踏む」という言葉がある。

 

 それなんじゃ?と若い方は思われるかもしれません。

 「語源由来辞典」より

【引用】たたらを踏むの語源・由来】 たたら(踏鞴)は、金属の精錬・加工に必要な空気を送り込む大型の送風器「ふいご(鞴)」のことで、足で踏んで空気を吹き送る。たたらを勢いよく踏むさまが、空足を踏む姿と似ていることから、勢い余って踏みとどまれず数歩あゆむことを「たたらを踏む」というようになっ

 

 先日、マンションのエレベーターに乗ったとたん、たたらを踏んだ。

 

 そのときは、扉が閉じようとしていた。

 しかし、杖をついていても間にあいそうだったので、あわてて乗った。すべり込みセーフ!

「セーフ」はよかったのだけど、先客がおられた。

 その人はこっちより若そうな60代の男性でおひとりだったが、私は他人がいると気をつかい、ちょっと緊張する。 

 小さくなろうとしてドラえもんのようにほんとうに小さくなるのではない)、姿勢を少し(45度。ゆっくりではあったが)回転させた。

 そのときよろめいた。(「勢い余って踏みとどまれなかった」のではないので正確には「たたらを踏んだ」とは言わないか)こけそうになった。

 

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 エレベーターのなかでこんなぶざまを演じたのは初めてだった。

 その方は心配して声をかけられた。「大丈夫ですか?」

 こっち「ハイ!大丈夫です。ありがとうございます」 

 その方「足が悪いのですか?」

 こっち「頭が悪いのです(「悪い」と言われ、つい「頭」と答えてしまった)。平衡障害といって、身体のバランスがとりにくいのです」

 それだけのやりとりで、エレベーターは目的階に着いたのでよかった。

 

7年くらい前には郵便ポスト前の広場で派手にこけたことがあった。そのときはまったくの転倒だった。

 同じように郵便物をのぞきにこられていた男性がビックリ。とうぜんだろう。大の男が突然、ひっくり返ったのだから(このときも身体を45度くらい回しただけ。速かったち違いない)

 

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 世の中は広い。いろいろある。

 さまざまな人がいる。

 私は自分が「平衡障害」という障害をもって、初めてそういうものがあることを知り、当事者となったので実感もした。

(その障害は事故に遭ったときの、バランスをつかさどる耳の奥ふかくにある「三半規管」の破壊・損失によるけれど、同時に脳にある神経もやられたので、眼振など他にも不快な症状があります。ブログの目的に、こんな障害があることを知っていただきたいのもあります)

 で、「世の中は広い。いろいろ…」を強く思うようになった

 

「障害」も個性のうちということをよくいうけれど、そのいい方が気にいっている。

 

 

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                              ちりとてちん

 

 

 

 

 

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