カメキチの目

2006年7月10日が運命の分かれ道、障害者に、同時に胃ガンで胃全摘出、なおかつしぶとく生きています

2019.4.30 『猫も老人も役立たずでけっこう』①

         カメキチの目

 

 

という養老さんの本を読んだ。

 あまりにおもしろかったので、いくつか感想を。

 

 猫を飼っておられ(名を「まる」といいます。関係ないけどウチのとても親しい方のペット《犬》も同名)その愛猫のように自分も「役立たず」、でも役立たずで結構と続けられる。

 夏目漱石じゃないが、猫目で人間をみる。 

 

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① 本の初めは「吾輩はまるである」

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 養老さんは81歳。 

 

 そもそも「役に立つ」と私たちが言うとき、それは人間にとっての「役立つ」ことである場合がほとんど。

(それに、同じ人間といってもいろいろある。

「忖度」が出世に「役立つ」という人もおれば、出世なんか…という人もいます。

「役に立つ・立たない」というのは信じる価値、価値感によってさまざまなのですね)

 「役に立つ」とかなんとかいっても、それは世間のものさしがほんど。

(「ふつう」とか「常識」というものさし)

 

 そんなもん、取り替えたくなる、0に戻し(リセットし)たくなると養老さんは言う。

【引用】

吾輩はまるである。

(私たちがよく使う)それは、世間のものさしですよね。だから時々、ものさしを取り替えたくなる。まる(猫)をものさしにすることで、自分のものさしがリセットされるんです。…

・もっと成長を、もっと効率を、そんなものを必死に追い求めた結果、世の中はわけのわからないものになってしまいました。しかも、誰もそれを進歩だと信じ込んでいる。ヒトの欲にはキリがない。かたや、猫に限らず、動物は足ることを知っています。どちらが馬鹿で、どちらが幸せなんでしょうね。…

 

「ものさし」はいろいろあるといい。

 そして、いろいろは多いほうがいい。

 つまり、「多様」がいい。

 もちろん、多ければいいというものではないかもしれないが、自分の「ものさし」も数ある中の一つに過ぎないと自覚するために、ときにはいろんな「ものさし」を知り、それで計ってみるがよい。

(まる《猫》ので人間をみるのもいいが、人間や世間をみるときも一つに限らず、いろいろな「ものさし」を使ってみるのがいいと思った。

 「ものさし」は「せんたくし」ではないけれど、「選択」する参考・材料をいっぱい提供してくれそうです)

 

…ということに思いがいたったら、ブログはすごいとあらためて気づいた。

(たくさんある記事。その内容を「理解」し「共感」するには、自分の経験・能力不足です。

そうではあっても、「いろいろあるんだなぁ」「世の中はひろいなぁ」と感じることはできるはず。

ブログをするようになって、世界の広さ、深さを強く感じています《ということは、逆に自分の狭さも》)

 

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                                ちりとてちん

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