カメキチの目

2006年7月10日が運命の分かれ道、障害者に、同時に胃ガンで胃全摘出、なおかつしぶとく生きています

2018.8.7 消防士

                                                  カメキチの目

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 悲惨な現場を体験した消防士のトラウマの深刻さが、テレビニュースの特集に取りあげられていた。

消防士は「救助」にあたっているとき、援けたくてもかなわず、死に直面することがしばしばある。

犯人確保(逮捕)もある現場警察官、「戦争」も覚悟の自衛隊員にもトラウマはある(ケガや死の危険がおよぶことも…。南スーダンへ派遣された自衛隊員は、戦闘行為こそありませんでしたが、帰還した今でもPTSDに悩んでいる方がおり、酷くて自殺した方もいます)。

「消防士」はヒーローなので、

                       

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「ヒーローは強くあらねばならない」という呪縛にとらわれやすい。

消防署の実態といえば、「とらわれる」のは個人の問題ということで「個人まかせ」にされ、組織的にきちんと対応されず、放ったらかしにされてきたとのこと(警察、自衛隊も推して知るべし)。

 悲惨な現場を体験した消防士の多くが、「救急」には出たくないと思い、救急出動にあたりませんようにとひそかに願っているとのこと。

 

 番組は、火事などの災害現場でヒーローになって華々しく活躍しながらも(言葉にならないほどの感謝を受けようとも)、凄惨な現場に立ちあい、生なましい体験からくるつらい悩みをかかえた消防士の実態に目をむけ、彼らのトラウマを癒そうとする自身も消防士だった人の取りくみを伝えていた。

私たちは事件や事故を知るだけである。亡くなった方のご遺体とその周りは必ずブルーシートで覆われているので目にふれることはない。

しかし、消防士はブルーシートを覆う側。ときには正視できない現場に出くわすこともあるはず。

(いくら「ヒーロー」視され「尊い仕事」といわれても仕事に「貴賎」があるわけではなく、消防士を選んだ自分の「運命」を嘆かれた方もいるだろう)

 

映画やテレビドラマはフィクション、作りごとと初めからわかっている。

それらしく化粧などを施し、「死」も演出の対象となり、(最近のメイク技術は素材の開発もあり)そういう死に遭うとこんなふうになるのかと生々しいメイクのリアルに驚かされる。

中には、あまりの迫力に正視できない場面もあります。それで目を掌で覆うのですが、好奇心に勝てず指のすき間から遠慮しながらみることもあります(よく、赴任したばかりの新米刑事が殺人現場で嘔吐する場面がありますが、自分もそうなるに違いないと想う。

幼児だったころ、(自分の目で見た覚えがハッキリあるわけではないのに)谷あいの道路に自動車に轢かれた死体に筵がかけられおり、その筵のそばには点々と散っていた血痕があった。老いた今でも思いだします。

 

先の大雨災害の犠牲者は(毎日新聞発表では7月18日現在死者218名不明者14名)。

ということはその現場に関わった消防士、警察官、自衛隊員、地元消防団の人たちは死んだ方々に接触したということ(その事実の生々しさが痛感される)。

献身的な働きにはただただ頭がさがるが、それだけでなく、どれほど辛い目に遭われたことだろうと想う。

 

アメリカなどがする(した)戦争。

この手で罪なき人を殺したということ、死に際、死後の、相手の顔の表情、姿を思いだしては苦しみ、心を壊し、自殺する兵士。(現代では「スマート」に相手兵士を殺せるので恐怖や痛みに歪んだ断末魔は見ないですむのかな?ヴァーチャルで簡単に「戦争ごっこ」のゲームを「楽しむ」ことができるらしいし…)

初めにあげた南スーダン派遣自衛隊問題。「日報問題」ばかりが(これはこれでシビリアンコントロール上、重大な問題)取りあげられたが、帰還した自衛隊員の中に深刻なトラウマを抱え、自殺した方もいるという事実の重さ。

 

日本の兵士《自衛隊員》にぜったい殺人をさせてはならない。

(じつは、私も多くの国民と同じように、「日本が戦争なんかするはずない」と思っていますが現に兵器があります。「万が一」ということがあります。戦争する確率はジャンボで7億円当たるより高いと思う。

万が一の火事に備えて「火災保険」があるように《こっちがソフトなら、ハードに》「消防」があるのでしょう。

万が一の戦争に備えて《「戦争保険」というものが存在するか否かは知りません》「自衛隊」があるのでしょうか)

 

きのうは広島の「原爆の日」でした。あさっては長崎です。

 

 

                 ちりとてちん

 

 

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