カメキチの目

2006年7月10日が運命の分かれ道、障害者に、同時に胃ガンで胃全摘出、なおかつしぶとく生きています

2016.6.6 「美奈子」さん

                                                  カメキチの目

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 まだ日が浅いけれど読者になった人がいる。

 男性なんだけど、女装したい(する)方である。

 

 それで思いだした。

 ずっとむかし、働いていたころ(子どもの福祉施設突然、めんどうみていた子(そのときにはもう子どもは施設を出ていた)の父親が来られた。

「ハァ?」

「あっ気にとられる」という表現があるが、こっちのほうが近い気がする。

 髪は女性ものカツラ(ふだんは坊主頭ではないが短髪)、顔は白く化粧、衣服は派手なブラウスにスカート。脚の先には、なんとヒールのついた靴。

(ずいぶん昔のことで細かいことまでは思いだせないこともある。でもA首相たちの記憶力には確実に勝っていると自負します)

 それにしぐさ。しゃべり方。やさしい言葉、トーンまでしっかり「女性」。

でも、低い声は男のまま。すぐわかった。

 

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 お父さん(私たち職員もそう呼んでいた)とは、子どもとの面会で来られたとき親しくしていたし、男性的な仕事をきちんとこなしておられ、とても感じのいい、明るい方だ。

 そういうこともあったから、すぐには女装がいつもの姿に結びつかなかった。

「ビックリしたぁー、お父さん。 どうしたんですか、この格好は?」こっちが訊いたのはいうまでもない。

 いわゆる「性同一性障害」じゃなくて、ただ、男だけど女装したかっただけのことだった。

 仕事は仕事。こっちの方は趣味のようなもので、てっとり早くいえば、…するのが好き、と誰にも心あたりがあるもののようだ。だから、最初は驚いたけれど、こちらもだんだん慣れて、なんとも気にならなくなった。

 そういやあ、テレビドラマなどで昼間は背広ネクタイの紳士が夜にはそういう同好会のようなものに顔を出すというのがあるが、その方たちにとっては自然な、好きなことであり、いいことだと思う。というか、自分が自分であるためにとってもたいせつなことであろう。

テレビドラマがヒヤカシで、こういう場面を設定するのはどうかと思います。オマケみたいにあってもなくてもいいシーンで、視聴者の息抜きみたいに扱っている。真面目に描きだしてほしい。

(製作者は、一種の偏見を拭うため、視聴者に「慣れ」を期待しているのかもしれません。確かに古臭い私のような人間は、長い人生で慣れ親しんだものは「…はこんなもの」というイメージができ上がっています)

テレビはニュースばかりか、こういうところでも無意識のうちに、人々に影響を及ぼしていることを自覚してほしい。なにも「性」の問題に限らず。

   個人的な趣味、楽しいこと、好きなことが正々堂々とできる世の中になってほしい。

 

 私の読者の方もステキな男性だ。でもお名前は「美奈子」(ニックネーム)さんという。とってもすばらしい記事を書いておられる。

 美奈子さんは、はてなの一行自己紹介では「40代サラリーマン+男の産後うつ女装子性自認は男性で女性愛者)

 はてなIDは minaminakun

 

 

                  ちりとてちん

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