若いころ、自分は「人間」であって、「生きもの」「生物」とは思わなかった。 (あたり前すぎて意識しなかった) 今はまったく違う。 これは「老化」現象のひとつかもしれないが、人間であることを通りこし、 しばしば生物、動物としての自分を感じ、思うよ…
先日、よく聞くようになった「キッチンカー」の特集をテレビでやっていた。 1台では、限られた料理、メニューしか用意、供給できないけれど、 たくさん集まれば災害時に大活躍できるという。 その放送と前後して、「トイレカー」というものが紹介されている…
ファシズムはヒトラー、北朝鮮のような国だけのものではないということを 強く思った。 身近に、それとわからぬよう、そっと潜んでいるものだと痛感した。 ファシズムはヒトラー、キム・ジョンウンだけの「専売特許」、彼らだけが 体現しているのではない。 …
あまりにすばらしいテレビドラマをみた。 『ガラパゴス』という。 NHKのその番組HPには、 働くこと。生きること。誰もが、幸せになっていいはずだ。 団地の一室で発見された、青年の遺体。自殺とされたその死は、大きな悪の構図によって仕組まれた殺害だった…
前回のはじめに「人間はもともと孤独」と書いたけれど、独りであっても 人は社会の中でしか生きられないから、社会のことは気になり、知りたい。 どうしたらいいのかわからなくても、そういう問題があるという事実だけでも 知りたい。 人が生きるということ…
私は全寮制の学校にいたとき、ある級友に「八方美人」と非難された。 誰とでもつき合うので、その友には「無節操」「要領のよい」ヤツに見えたらしい 表は「八方美人」に見えても、その裏にはノイローゼになるほど深刻でなくとも それなりの相手への気遣い(…
(前に「ボケてきても安心な社会」の記事を書きました。 きょうはそのダメ押しで、二つの話です) ① 数日前、地域のテレビニュースにあったこと。 「県民割の第2弾も大好評のうちに、予算枠に達したので終了しました。 受けつけ後、30分で終わったところも…
「(○○は)そもそもどういうことだろうか?」と考えてみることは、 とてもたいせつな態度だと思う。 いまの自分を、その自分から離れ、すこし高いところから第三者的に見つめてみる (「幽体離脱」みたい)、観察し認識するのを「メタ認知」というけれども、…
書名にひかれ、 『自由か、さもなくば幸福か? 21世紀の〈あり得べき社会〉を問う』 大屋雄裕・著 という本を読んだ。 「自由」も「幸福」もとてもたいせつだけど、どちらも客観的でもあり 主観的でもある。 「ある」といえばあるし、「ない」といえばない。…
ネットの買いものは、前なら支払いに「代引き」があったのに、 いつのまにかなくなっていた。 いまでは(「銀行振り込み」などもあるが)コンビニ設置の機械の指令にしたがい、 必要な情報を正確に(機械が読みとれるよう)入力しなければならない。 複雑で…
『日本精神史-自然宗教の逆襲』 阿満利麿・著 という、「宗教」とか「精神」への関心とヒマがないと読まないような本を読んだ 読んでほんとうによかった。 とてもおもしろかった。 帯に「日本人とははたして何者か?」とあったが、 よくある日本人論の切り…
「クリスマス停戦」の記事に養老孟司さんの言葉を載せました。 「ヒトには悪い癖がある。 それは可能なことならやろうとする、という習性である。…動機はさまざま… 行為には、行われてしまえばそれまで、という面がある。 ヒト社会は、どれだけ長期にわたっ…
子どものころ、近くには一軒の食料品が主のごく小さな雑貨店しかなかった。 衣類や文房具などがいるときは、7㎞ほど離れた田舎町の中心部に出かけなければ ならなかった。 (当時はこれがふつうで、こういう状態しか知らなかったので、「不便」と感じたこと…
先日、ニュースでプーチンが「クリスマス停戦」を提案していると聞き、 心でも、実際でも舌うちした。 プーと同じく、(しかたないのに)「クリスマス停戦」という言葉そのものにも 腹がたった。 「クリスマス停戦」が気になりネットで調べ、考えてみた。 (…
「インフォスフィア」 初めて聞いた言葉だ。 何のことかチンプンカンプン…。 本にはこうあった。 「この時代において人間が住まう共時的環境が情報圏(インフォスフィア)である。 先に、ICTが高い自律性を獲得し、人間のほうがそれに依存するようになると述…
きょうは②「デフォルト設定」 (本の内容からは離れますが、この言葉について考えさせられました。それを書きます) 「デフォルト」という言葉はパソコンをやるようになって初めて聞いた。 (ネットの「コトババンク」によれば→ 「英語で、怠ける、怠るとい…
(『人間の解剖はサルの解剖のための鍵である』という本の感想で、 「次回からふかく感じいった三つのこと…」と書いて休んでいました。 再開したので続きを書きます。 ①「合理」と「本性」②「デフォルト設定」③「インフォスフィア」の三つ。 きょうは①) ー…
明けましておめでとうございます。 ことしもよろしくお願いします。 しばらく休んだのは、引っこしという突然の出来事と、それに関したあれやこれの ためだった。 (こんどのことでは、障害者になったときと同様、人生には思わぬことが起きるものだとあらた…
題名に書いたとおりしばらくブログを休みます。 (体調を崩したわけではないです。ちょっと突然の用事が起こり、それへの対処のため。 いろいろ考え思うこともあり、不器用な自分には「ブログやりながら…」はむずかしいのです。 また「お会いする」日を楽し…
(前回の続き) 自分も人類のひとりなんだなぁと感慨にふけっていたら、「大したことないなぁ」 という思いと「いや、大したことある」という思いがわき、ふたつが争った。 そして、「大したことある」が「…ない」に勝った。 私は「ひとり」ではあっても、自…
『人間の解剖はサルの解剖のための鍵である』(吉川浩満・著) すごい本だった。 「人間の解剖はサルの解剖のための鍵である」という題名は、 「より低級な動物種類にあるより高級なものへの予兆は、このより高級なもの自体が すでに知られているばあいにだ…
『1999年に生まれて』(シャルロッテ・ケルナー著)という本(小説)を読んだ。 衝撃的な中身だった。 この作品の舞台は1999年のドイツ。 2022年の現在からは23年前の過去だが、バイオ技術の応用が大きく進んでいた。 (「バイオ」は生命のこと。人間のこと…
④つながる(社会) 「つながり」「縁」のいちばん直接的で身近なものは、いうまでもなく「血縁」。 次に身近なものは「地縁」。 (本ではさいごに「社縁」、つまり勤め先など血縁でも地縁でもないものもありました) ーーーーーーーーーー はじめは血縁にも…
③知る、伝える(情報) 著者によれば「はこぶ【交通・運輸】」には、 「ヒトを運ぶのが交通、モノを運ぶのが運輸、情報を運ぶのが通信」の三つがあり きょうは三つ目の「情報を運ぶのが通信」の話です。 ーーーーーーーーーー 【引用】 「〈「利便」に捕らわ…
②移動する(旅) (ここでの「旅」は乗りものを使ってのものに限っています。 私は旅が大好きで、文句タラタラいいながらも節操がないので「GOTOトラベル」に乗っかかって この間もいった。こんなオトクがなくてもいく) これは人間の生活の中心の一つ、「は…
『民俗学入門』(菊池暁・著)という本を読んだ。 民俗学はいろいろ定義されようけれど、要は庶民の生活、文化を見つめる学問。 私には有名な柳田国男の『遠野物語』よりか、6年前に読み、それを記事にした 六車由実さんという女性の『介護民俗学』のほうが…
『国会議員を精神分析する』(水島広子・著)という本を読んだ。 (前回の記事とシンクロしたかのようなもので、ビックリした) 題名をみたときはハッとしたが、直感で借りていた。 投票率にあらわれているように(私もそうであるように)「国会議員」ときく…
よんばばさんの『あとは野となれ山となれ』という愛読ブログがあり、 10月14日の記事に強く刺激された。 その一部にこうあった。 「以前「アファンタジア」という脳内でイメージを視覚化することが できない症状を持つ人のことを書いたが、きっとこの世には…
③ 欧州列強の遺産→「最悪」 子どものとき、はじめて世界地図を見て「アフリカには定規でまっすぐ国境を 引いたような国が多い。 何で?」と、すこし疑問を感じた。 が、それに問題意識をもつような利発ではなかったのですぐに忘れ、そのまま 大人になった。 …
②「無教養」 「教養」は知識の有無とか多寡とか、理解力など能力とは関係ない。 もちろん「常識」も。 (ついでにいうなら「知性」とかいわれるものも。 みんな紹介したいのですが、少しだけ) ーーーーー 【引用】 「①〈人格をゆがめる可能性〉 (「貧困」…